コロリ

江戸時代の末期にコレラが流行した。医療もしっかりとしていない当時、コレラにかかるとあっという間にコロッと死ぬから「コロリ」と呼ばれたそうだ。きっと「諸説あり」だと思うけど。

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日本史をちゃんと勉強しなかったから映画や漫画で知った「ちゃんとしていない知識」なのだが、平和な世の中を大きく動かすような外国からの開国を迫る圧力や、文明の進んだ異国にいつ侵略されてしまうかという危機感などから、江戸末期の世の中は随分と混沌としていたことだろう。

そんな時にやけくそ気味な庶民は「ええじゃないか」と乱痴気騒ぎに興じ、腐敗しきった世の中に追い討ちをかけるようにコロリが猛威を奮ったという様相は、今現在の日本にとても似ていたのではないかと想像する。


一国の首相が「募ったけど募集していない」と発言したり、夫婦揃っての利益供与の相手だけを貶めたり、むちゃくちゃな政治を全てオリンピックという乱痴気騒ぎでごまかそうとしているような状況は江戸末期よりも「腐った状況」なのかもしれない。

不幸になる人が増えることは望まないが、コロナウィルスが東京オリンピックを中止に追い込み、目の前で取り組まなくてはならないことをどれだけ今の政治が棚上げしてきたか露呈すれば、とても面白と思う。

「今一度日本を洗濯致し申候う」ではないが、誰がいつ現在の日本を一気に洗濯するかなんて、期待ができない。洗濯するにせよ政党同志の足の引っ張り合いで相当にノロノロしたものになるだろう。自己回復が望めない日本にはコロナによる荒療治とも言える洗濯が必要なのではないかと思う。