料理はする。
それも一般的に言えば結構な頻度だと思っている。
それも簡単なものだけではなく、わりと玄人好みの献立も作ってみたりする。
しかし、このブログにおいて、スパゲッティについての記述の多いこと。まるで僕がスパゲッティしか作らないし、作れないかのようなスパゲッティ登場頻度だが、仕方ない。
おそらく、スパゲッティのことを文章に書くのが好きなのだ。どうしてなのかよく分からないが。
昨日、スーパーに行って生の鱈子が半額になっていたので迷わず買った。明太子みたいな形のスケソウダラのものではなく、黒々でっぷりとした真鱈の卵だ。
買ってきた鱈子は塩漬けにしていて、今夜スパゲッティにしようと思っている。バターの風味を効かせるか、レモンを絞りかけてさっぱりさせるか、クリームを加えるか、簡単な一皿料理ではあるが、どんな味にしようかと考える楽しみがある。
なんだかメカニカルな設計図すら作っているような気になってくる。これが文章に書くことになる要因である「スパゲッティのホビー性」なのだろう。
モーターを付け替えたら早く走るのか?と考えるラジコンとか、クラブを変えてみたら飛距離が伸びるのではないか?というようなゴルフみたいに、こうすれば美味しくなるのでは?という行為がスパゲッティ作りにスッとハマる気がするのだ。僕だけなのかも知れないが…。
きちんと調べたことはないが、日本でのスパゲッティ文化発展の功労者として「壁の穴」の存在がある。一度食べたことがあるだけのような気がするが、その程度なので聞きかじりの知識だ。
「壁の穴」がたらこスパゲティの発案者だというような文をいつか読んだような気もする。元祖はキャビアスパゲッティで、それを安価に再現しようとして鱈子を使ったとかだったような…。
その他「壁の穴」の広めたスパゲッティのことを読んでいるととても面白かったのだけど、一度だけ食べたことのある肝心の「壁の穴のスパゲッティ」は信じられないくらいマズかった気がする。これが「スパゲッティ文化功労者」の作るものか?いや、何かの間違いだろう、とか思ったはずだ。そのくらい、味と歴史のギャップが大きかったのだ。