糠床について

引越で慌ただしく過ごしていてブログをしばらく書いていなかったが、その間も自炊を続けている。

…と、わざわざ書くこともないくらい、コロナウィルスには何も関係なく「基本的にはほとんど自炊」という生活を送っているのだけど…。


その中でも、引越して来てから「美味い野菜」が簡単に入手出来るようになったことを、とても嬉しく思っている。この10日で出会った美味い野菜を挙げれば次々に出てくるのだけど、やはり「胡瓜」が美味い。「スーヨー」である。


何年か前にスーヨーの美味さに気がついて、糠漬けにするのも、そのままかじるのも、サラダにするのも全面的にスーヨー!これで決まり!という生活を送っていたのだけど、この数年、スーヨーを手に入りにくい環境にいたので、その美味さを日常的に味あわずにいた。

引越してきて、数年ぶりに邂逅したスーヨーはやはり美味い。引き締まった歯応え、そして胡瓜の味が濃いと思う。こいつを糠漬けにすると、そして、漬かりすぎない段階で食べると「そのまんまの胡瓜の味」と「漬物になった胡瓜の味」が程好くミックスされて本当に美味いのだ。

…ここまでに「美味い」という言葉をあまりにも乱発していると思うのだけど、本当にそう感じたのだから仕方ない。

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糠床はもう何年も育てている。
毎日こまめに手を入れて、糠床の中の乳酸菌を世話するほどの甲斐甲斐しさは持ち合わせていないから、週の大半は冷蔵庫で過ごさせている。言わば「鍵っ子のような糠床」である、基本的には。

しかし、スーヨーが予想していた以上に美味くて、次々に食べたくなるので、引越して来てからは「暖かい外気にあてて、糠漬けにしっかりと呼吸をさせる」ようにしていた。元気な糠床で次々に漬かっていくスーヨーたち。

糠床にいろいろと「美味い漬物が出来る為の装備」を施したい時期もあって、山椒やら柑橘の皮やらいろいろと足してみていた時期もあった。それらを否定しないが、やはり「いい糠床」を育てるには、いい野菜を度々漬け込むことではないかと思う。

しばらくぶりに元気になった僕の糠床では相当に元気な乳酸菌が活動していることだろう。ともすると、あっという間に浸かりすぎてしまう程に元気な糠床で、少しイキ過ぎたくらいに漬かったスーヨーを食べながら、この文章を書いている。