窓から入る5月の風があまりに気持ちよく、ソファーに座って少し微睡んでいた。
今年の梅雨入りはいつ頃だろうか。
梅雨に入る前のこのくらいの時期は、既にとても暑いこともあったりするが、本当に気持ちのいい季節だ。厳密に言うと、気持ちのいい気候だ。
夏の暑さも冬の寒さも、春の暖かさも秋の肌寒さも、季節を感じることはすべて好きだ。
夏らしい夏、ヒリヒリと日焼けしそうな日差しと青く高い空、そして入道雲。汗が吹き出るくらい暑いけど、そんな夏が大好きだ。
片や、しんと澄みきった空気。鼻から息を深く吸い込めば、空気が乾燥していることも分かるくらいの冬の朝。こんな日はぐっと寒い方が気持ちも引き締まる。
清少納言ではないが、どの季節もいいところがあるのでどちらが勝るとか比べようがない。更に言うと言うと、どの季節も心地よいところがあるのだから、1年中「いつでも心地よい季節」であるとも言えるだろう。そこで「心地よい気候」と言い直してみた。
外からの風と物音。湿気を含まない乾いた空気に包まれながらの転た寝。この心地よさを保存したいくらいだ。