散髪

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もう何年も自分で自分の髪を切っている。

一つには、自分の身嗜みは自分自身が整える。というDIY精神がある。それと同時に「髪型なんて、自分で刈ってスッキリさせとけば十分。チマチマ細かなことなんて言ってる方が無粋」みたいな男らしさ信奉もある。

この男らしさ信奉は北方謙三氏が自分の髪を自分で切っているということに由来しているのだけど「」内の言葉は、今僕が思いついただけのものなので、氏とは無関係である。

しかし、セルフ散髪の一番の理由はお金がかからないからである。これは大きい。



元来僕は散髪がとても好きだ。断言する。

社会人になってからの数年、もう20年が前のことだけど当時の僕は数年間に渡って馴染みの散髪屋に月1万円払って、いつでもどんなメニューで訪れてもいい「散髪サブスクリプション」を先取りして実践していた。

カットの度合いにもよるけど、散髪して髪型がベストな状態というのは10日、長くても2週間くらいかと思う。散髪してから1週間くらいはしっくりと来ず、2週間目からベストな状態が始まるということもある。

サブスク散髪の時はそれこそ10日に1回、いや、週1とかで散髪に出掛けていた。この場合、毎回髪を切るわけではないのだけど。


セルフ散髪になってからも10日に一度くらいで髪を切る。頭頂部とこめかみ周辺、そして裾にかけてとか、頭の場所によって髪の毛の成長度合が違うのか?と思うほど、妙なバランスで髪が伸びる気がする。それらを整えるにはやはトイチの頻度が必要なのだ。

…と記したように、僕は「男らしさ信奉」していながら、本当は髪型やそのコンディション、ひいては散髪屋のクオリティや整髪料の銘柄など、髪についてチマチマしたことが大好きなのだ。それを「女々しい」と言われるならば、性転換することも厭わないくらい!


そんな散髪事情だが、昨日、一年ぶりくらいに散髪屋に出掛けた。急に思い立ってのことだったので、以前からの予約などしていない。驚いたことに多くの散髪屋が予約制で土日は埋まっている…というところばかりだった。

昔は散髪屋の待合いコーナーで漫画雑誌とかファッション雑誌を見ながら、自分の番が来るのを随分の待ったりしていたが、そう言えば、大人になってからはそんなことも記憶になかった。以前からの予約ではなくとも、今日このあと何時くらいなら空いてます?って言う電話をしていたな…。


土日、それも当日に時間の取れる散髪屋だから人気点ではないのかも知れない。散髪屋へのクオリティ容貌も高い僕としては今回訪れた店はそれ程点数の高いところではなかった。

しかし、外で切ってもらった現在の髪型にはとても満足している。この満足感を知ってしまうと、自分で切る「男らしすぎて野暮な髪型」が嫌になってしまいそうだ。