タイトルは小学一年生のときの国語の教科書より。
昨日、蕪を食べた。
大きな蕪ではない。小さな蕪だ。
5珠100円で売られているのを見つけて嬉しくなり、3袋買ってきたものだ。
これを水に浸けておく。
しばらくすると、葉の根本のあたりに溜まっていた泥もキレイに水に落ちる。
そんな間に鍋に昆布と鰹節を入れて火をつけて、沸いたら火を止めて放っておく。
数時間後、昆布と鰹節からは出汁が出ている。
手を加えたのは本当に最初の5分くらいで、あとは放っておくだけだ。
その出汁を、丸のまんまの蕪を半分に切った油揚と一緒に保温調理鍋に入れる。この時に興味として酒と塩も加えて沸騰するまで温める。そして一晩放っておくだけ。
あまりに簡単で、料理と呼ぶにはそのレベルでもない一品。しかし、シンプルな出汁の旨味の中に、蕪の甘さと油揚のコクが生きている。
朝食に蕪を2つばかり食べたのだけど、あまりに美味かったので、夜は娘を呼び寄せて一緒に食べた。
高価な食材を揃えることが御馳走なのではない。
そして、過剰な味付けをすることが御馳走なのでもない。
どけだけの気持ちを持って、適切な手を加えるか。
それが御馳走になり得る食物だと思った。