今年の春を振り返る

今年の春は早かった。

…と言っても、毎年春が過ぎていくのは早いような気がするので、少し落ち着いて考えてみよう。

まず、春の始まりはいつなのだろうか?
2月あたりに寒い日が続き、少しずつ暖かくなり始めると「春の訪れ」を感じる。そして3月に穏やかな日が始まると「春がやってきた」と思う。

これは気候で感じる春のこと。
そう思うと、ゴールデンウイークくらいに半袖短パンでも暑いくらいの日が来ることもあるけど、気候で感じる夏は5月の半ばくらいからになるだろうか?そのあたりから初夏を実感する。

ならば、それまでは春なのか?というとそうでもないように思う。



食卓に目をやると、2月くらいから菜花が出回る。苦味の強い菜花を食べると春が来たのだと強く感じる。そこから、野芹とか山葵の花とか僕の好きな「野草のような野菜」が出回ると春爛漫のような気持ちになる。

そして「花より団子」の僕ではあるが、桜の花が咲き誇り、それらが散ってしまうと春は終わったような気持ちになる。前述の「気候的には春」であっても…だ。

春が来たことを認めるのは食卓ではない。気候的なものだ。だから、春の始まりは3月の上旬であることが多い。そして、春の終わりは桜が散ることで感じる。これは4月の上旬であることが多い。

この感じ取り方だと、春の期間は3月の上旬〜4月の上旬までの一ヶ月になる。そりゃ短いと思うわけだ。


今年の冬は暖かな日が多かった為だろう、桜も野草も早かった。そして、受験生の長男の進路が決まらず、今年咲くことのなかったサクラを待つ春だった。そんなこともあったが次女は中学に入学して皆が新たな生活を始めた。

何が起きようと時間は待たずに過ぎていく。そして、いろいろなものタイミングが合わないことも多くある。というより、基本的にいろいろなものタイミングが合致するなんて滅多にないものと思っていた方がいい。


「楽しみたい春」もいろいろなもののタイミングを合わそうなんて待っていたら、勝手に過ぎていく。春の定義の仕方や動植物の生態とか「いろいろなもののタイミング」はあるけれど、そんなことを気にせずに一時一時を大切に過ごさなくてはならん。

これが今年の春から学んだこと。

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2週間くらい前のものだけど、この春の味わい。
菜花、山葵、芹、浅葱、そして筍のと山椒の葉…数々の春の味わいがあるけれど、タラの芽を食べることで春の味わいの頂点がやってくるような気もする。いや、頂点はコシアブラか?なんにしても山菜とか野草は春の息吹を感じるありがたいものである。