「昭和」について思うこと

昭和という時代は僕が中学3年生まであった。

少年期を昭和に過ごしているし、基礎的な人格形成も昭和の間になされたのだろう。

だからと言う訳でもないだろうけど、僕は昭和の文化が好きだ。63年続いた昭和の本当に終盤となる15年を体験しただけからもっと長い期間、昭和を体験した人とは感じ方も違うだろうけど…。


昭和という時代の間に僕の生活に必要と思われるものは凡そ揃ったように思う。勿論、インターネットなどなかったから、その後の平成以降になって更に生活を便利にしてくれるものも登場しているが、生活や文化の骨子となるものは昭和の間にとっくに揃っていたように感じる。

感覚的なものではあるが、ベースとなるものは昭和の間に登場して、平成以降はそれをどう利用するか?どれだけ生活に活かすのか?という時期であったように思われるのだ。


未だ僕の物欲は留まらない。
便利なものを手に入れると次の更に便利なものが欲しくなってしまう。最初の品を手に入れるまでは「アレを手に入れることが出来たなら、もう他のものは必要ないはずだ。必要なものはだいたい揃っているのだし、少しくらいモノが足りないと思っている方が健全な生活だ。」と思っているのに、溢れ出るように欲しい物が登場する。

僕自身が持っているものを存分に活用しているかというと、活用しきれていないものも沢山ある。


全てのものは揃っていなくても、身近なものがあれば生活は楽しいものになる。いつだって欲しいものはあるけど、それらが手に入らないのが日々の生活なのだ。

そんなことを多くの人が思いながらも楽しく過ごしていた時代、それが昭和の後期だったように思う。

便利な生活を享受し、尚且物欲に苛まれながらも、そんな昭和の精神を重んじて日々を楽しみたい。