2021年4月 スパゲッティについて

スパゲッティを作ることに関しての「趣味性」については過去にこのブログにも書いたことがある。

スパゲッティを作るのはとても手軽で楽しい。プラモデルを作るみたい…とか、ゴルフの練習をするみたい…と言うか…。まぁ、もっとも今の僕はプラモデルも作らなければゴルフの練習もする気がないのだけど、そんな感じがするのだ。


今夜、ウイスキーを飲みながらテレビを見ているとスパゲッティの作り方のちょっとしたコツみたいなのを放送していた。

ゴールデンタイムに放送するバラエティ番組のひとつなので万人受けするように作られているものだ。だからこそ、料理に興味のある人間には軽薄でツマラナイ番組のようにも見えるのだろうけど、そこで伝えられている内容はそれなりに面白いものだった。

そこで得た知識は後述するとして、この半年くらい僕が好きなスパゲッティはバターのスパゲッティだ。

f:id:datetaira:20210429194518j:plain

写真は僕の愛読者である伊丹十三による「女たちよ」の1ページ。僕の生まれる何年か前に記され、時代を超えて僕にとっての教科書の一つとなっている名著である。

とっくに茹で上がったソフト麺の様なやつをケチャップを中心としたトマト味の焼そばのようにして食べるものがスパゲッティだった時代。モノホンとは何であるか?

日本に物質と情報が乏しかった昭和中後期にあらゆる物事のモノホンについて彼の考えた意見が記された作品だ。


この文章の中では茹で上げたスパゲッティにバターを絡めたバタースパゲッティが登場する。茹でた麺にバターを絡めただけのスパゲッティ。

この作り方は無視するのだけど、バターのスパゲッティはとても美味しいと思う。アルデンテよりももっと固い7分茹でくらいの麺を焦がしバターと一緒に炒め茹でにする。程よく焦がしたバターと塩気の多い茹で汁での調味。

この4月は麺と一緒に筍を塩茹でして、それを「バターで煮込み仕上げ」して長女と一緒に食べた。彼女も喜んでいたし、僕もとても美味しいと思った。

このバタースパゲッティの良いところは、麺の他になんの具材であっても、食べ頃を狙った茹で方をちゃんと狙って麺と一緒の鍋で茹で上げて、バター煮で仕上げると本当に美味しく出来上がることだ。


何度となくこのブログでも書いていることだけど、美味しいスパゲッティを作ることは本当に安価で楽しい。炭水化物過多になる…という危険性はあるのだけど、美味しいものを食べたいけど食費を抑えたい人とか、まず何かの料理を作れるようになりたい人とか…スパゲッティは楽しいうえに奥深いので趣味にすると良いと思う。