エビフライを作る

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昼食にエビフライを作って食べた。

先日来、三浦哲郎の「盆土産」読んでからエビフライという料理を愛おしく思っていたことは事実だ。昨日の夜も子供たちと過ごしている時に「盆土産」を音読して聞かせた程だ。

しかし、昼御飯にフライを揚げて食べたのにはもう一つ別の理由がある。昨夜はみんなで手巻き寿司を楽しんでいたのだが、その鮨ネタとして茹で海老を出すつもりでいた。海老は大きなブラックタイガーが半額で売られていたのを買っておいた。

海老の塩茹では本当に美味しい。海老の食べ方としては一番ではないかと思う。勿論、海老の種類にもよるのだが。

シンプルに海老の甘みや旨味が分かる。これは茹でたてのものを冷たくなる前に食べてしまうのが美味しい。熱いうちも美味しいし、少しくらいならば冷めてきても美味しい。しかし、完全に冷たくなると美味さも覚めてくるようで、なんだか勿体ないことをしたように気持ちになる。

そんな訳で、海老は食べる時に茹でて、茹でたてのものを食卓にあげようと思っていたのだけど、その他の鮨ネタも美味しくてそれらに喜んでいたら海老のことをすっかりと忘れてしまっていた。


元々半額で売られていた安売りの海老である。鮮度は充分ではなく、夜までは美味しく持ちそうにはないので、すぐに食べてしまおうと思った。これが昼食に食べる理由だ。

前述のとおり、海老の塩茹がシンプルに美味い。しかし、今はお盆ではないか!少し面倒ではあるが、折角だからフライを揚げようと思い立ってエビフライに着手した。盆土産でもなく、自分で1から作るエビフライだけど。


調理に取り掛かっていたら、1年ちょっと前にエビフライを作ったことを思い出した。ウチにあったパン粉もその時に買ったものだろう。久しぶりに食べた冷凍食品ではないエビフライは美味しかった。

海老の歯応えと甘みもしっかりと分かる上等なエビフライ。しかし、食材の良し悪しよりも「盆土産」のことを考えながら食べるということが素晴らしい調味料になったのでないかと思う。