豆を食べる季節

今夜も枝豆を食べている。

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梅雨が明けてから、枝豆を食べる頻度がぐっと増えた。ゴールデンウィークくらいからスーパーに並び始まる枝豆も夏が深まってくるとグンと安くなる。

旬の味を楽しむことを信条としているが、味覚だけではなく財布の具合も重んでいるのでその頃の枝豆は食べず、旬を迎えて盛になってから文字通り「大口を開けて」食べるのである。


食物の美味しさを「値段」というスケールを用いて測りたくはないのだけど、やはり高価な枝豆は美味しい。普通の枝豆よりも茶豆と黒豆などの銘柄豆をの方が美味しい。

普通の緑鮮やかな枝豆よりも黒ずんだ茶豆の方が「穀物の美味さ」があると感じるのだ。緑色の未成熟の豆は穀物ではなく野菜なのかもしれないけど、穀物らしい甘い香りのする豆が美味しいと思うのだ。

そして穀物の香りに溢れた豆はやはり高い。緑の普通の枝豆と比較をすれば…なのだけど。

そんな茶豆も8月になると随分安くなるし、少し古くなったものがそこらで叩き売られているのを目にする。そうするともうダメだ。貧乏性の僕は「今ここでコレを買わねば損をする…」という気持ちになって枝豆を買い漁ってしまう。


そら豆を食べ始めると夏の到来を感じる。
そして安価な枝豆を食べると夏が終盤を迎えていることを感じる。豆に始まり豆に終る季節。そんな夏の終りを「あまり穀物の美味さを感じ取れない安い枝豆」とともに噛み締めている。