トンカツという御馳走

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先日のことだがトンカツを食べた。


僕はトンカツという料理を月に1度くらいの頻度で食べている。多い時には月に2度や3度も食べることもある。そのくらいに好きな食物だ。

…と言っても、スーパーで出来合い惣菜のトンカツが半額になっているのを見つければ買い求めて食べる…ということが大半なので、一ヶ月に複数回食べる時というのは「安売りトンカツに出会った時」が多かったという訳だ。

そうしたトンカツは残念なことにサクサクのパン粉の衣もフニャフニャしているものになっていることが大半だ、否、僕が口にするトンカツの殆どがフニャフニャ衣のものである。

そんなチープなトンカツにしか接していないような身でありながらも、やはり表の店でトンカツを食べると「メチャメチャ美味しい」と思う。


トンカツ職人とでも呼ぶような人が揚げたトンカツ屋で食べたものは、今だにその味を忘れられないくらいに美味しかった。…と思ってはいるものの、一人で食べに出掛けるには「過分の贅沢」のように思えてしまいほぼ行かない。

駅ビルとかちょっとした商業施設にあるような全国チェーンのトンカツでも充分に美味しいと思う。「外で揚げたてのカツを食べる」だけで美味すぎると思う…そんな程度に味音痴なのだ。ウチで食べても外で食べても御馳走なのである。外で食べる方が美味しいとは分かるけど。


さて、過日も駅ビルにあるチェーントンカツ屋に出掛けた。外のトンカツ屋に出掛けるのは1年に1回くらいだろうか?もっと行く事もあったも知れないし、行かない時には2年くらい行かないように思う。どうでもいいことなのだけど。

前夜、酒を飲みながらテキトーなものを食べて、やや空腹のまま眠ったから朝から腹を空かせていた。空腹のまま午前中を過ごして昼過ぎに訪れたトンカツ屋は「美味いものに溢れた」場所だった。



席についてメニューからロースカツ定食を選んで注文して、前菜のように出されたキャベツの千切り。

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元来、キャベツの千切りは好きなのだけど、トンカツ屋で出てくる機械でとても薄くにスライスした千切りキャベツは同じ食材だとは思えないくらい美味しいと思う。

キャベツの薄さだけでなく、おそらく丸ごとのキャベツをスライスしたものだろから一片が長い!これは自宅でスライサーを使用したところで、きっと及ばない美味しさだと思っている。


朝からの空腹のおかげで、キャベツの甘みもドレッシングの旨味も鮮明に分かる。「空腹が一番の調味料」という言葉を信じて疑わない。

お腹が空いていると沢山食べたいという食欲が湧くために食物を美味しく感じられると信じている人が多いのではないかと思う。これも間違いではないが、空腹の良いところはちょっとした味付けにも敏感に反応出来るようになる点だ。味覚が研ぎ澄まされるのだ。胃のキャパではなく、感度の上昇によりものを美味しく感じるのだろうと思っている。

柚子の香りのする醤油と味のドレッシングと練胡麻のドレッシングを交互にかける。化学調味料たっぷりのドレッシングなのだろうけど美味しい。


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その後は持参したウスターソースでトンカツを楽しんだ。これはいつものことだなのけど、10年くらい前に横浜のジョイナスでトンカツを食べた時に近くの店でウスターソースを買って持ち込んだ記憶があるのだけど、それ以前から外でトンカツを食べる際には、その店にウスターソースを持ち込んでいたかのように思う。

ドロドロとしたソースは舌に貼り付くクドさがトンカツを台無しにすると思っているので食べない。キリッとサラリとしたウスターソースの方が豚肉の持つ旨さをきちんと引き立てると思う。

粘性の強いカツの味を上から塗りつぶしてしまうようなソースは食べないし、添えられて来る胡麻もソースには加えない。意味のない過剰な味付けだと思うからだ。

出された胡麻は残すのは勿体無いのでメシに乗せて食べるのである。