学校を卒業してもう20数年になると言うのに、ちゃらんぽらんな生活を送っていた大学の時の思い出というものは、僕の脳裏に相当強烈に残されているようだ。
今だに「単位が取れない、試験をどうしよう…」というような勉強に追い詰められている夢を見る。頻度としては1クールに1回くらいだろうか?これは相当な頻度だと思う。
この何年も大学時代の友人たちとは遊んでいなければ、特に連絡もとっていない。しかし、当時の思い出を反芻してみると楽しかったことばかりのはずなのだけど、不思議なことにそうした友人や大学時代に遊んでいるシチュエーションが夢に出て来た記憶はない。
代わりに出てくるのは「夢の中でもやはり僕は勉強をサボっていて単位を気にする」という場面ばかりだ。実際に大学自体にいい加減な生活を送っていたことは反省しているが、今更どうしようもないことを「やけにリアルな」夢に見るのはそろそろ終わりにしたいと思う。…と言ったところで夢のシチュエーションの選定は無意識に行われてしまうのだけど…。
さて、夢に出てくるのは「冷や汗ものの大学の時の思い出」だけなのだが、敢えて楽しかったことを思い出すと11月という月は本当に好きな時期だった。
各大学で学園祭が催され、学祭のステージでバンド演奏をすることに夢中になり、ステージが終われば打ち上げと称して酒を飲んで遊びまくる。
ステージに立っている間は、日々勉強をそっちのけで汗を流したバンドの練習が人目につくことで報われて、刹那的なスター気取りをしていたのだから楽しくない訳がない。
そうこうしているうちに12月がやってきて「やれ忘年会だ」「やれクリスマスだ」「やれ冬休みだ」と更に勉強から遠ざかるのだから、相当に劣等生まっしぐらのやさぐれた生活を送っていたことは否定できない。
そりゃ20数年経っても「ちゃんと夢の中でリアルなシチュエーションで追い込まれて」当時の生活態度を反省しなくてはいかん…ということなのだろう。
今夜は酒を飲みながら、11月の思い出として「大学時代に没頭したジャズ楽団」の元ネタ音源をかけていた。そんな中でYou Tubeを流していたらヒットしたのが「チュニジアの夜」である。
この曲自体を特に多く演奏したこともないのだけど、ベタなジャズの曲の中で時折、無性に聴きたくなる曲だ。
平素の生活の中で「食事の時のBGM」とか「なんとはなくかけるBGM」として古典ジャズをかけたりもするが、「チュニジアの夜」という曲は「ながら聴き」するものでなく、その演者のパフォーマンスをちゃんと聴く曲であるように思う。
YouTubeで数々の名演を掛けていたのだけど、あらためて「レンタルレコードを借りてきたり」「CDを買ったり」しなくても、そんな音楽を聴ける便利さに驚く。
幾つかのチュニジアを聴いていて、聴きたくなったのがこのCD。ガレスピーの率いるビッグバンドによる「火の出るような(ライナーの惹句どおり!)演奏」だ。
ビッグバンドの演奏としては史上最高にスウィングしているバンドだと思う。
※このアルバムにおける「チュニジア」は日本版のボーナストラックなので、聴いてみたい方はボーナストラックの有無を要確認です!