春と夏の狭間の御馳走

昨夜は娘たちと食事を摂った。

春の終わりの御馳走としてタラの芽の天婦羅を食べさせることを主眼においたのだが、この他にもあれを食べさせてあれも…なんて思っていると、あっという間に晩春と初夏のオールスター食卓のようになった。


楽しい時を過ごしていたので写真はない。
写真を撮る場合ではないほど、その時間を楽しんでいたいことは意外によくある。飯屋で美味いものが出てきた時など、写真を取っている場合ではない。

そう思うと、写真を撮りまくってこうしたブログに載せている人たちは「ブログを書くこと」が目的であって「美味いものを美味いうちに美味く食べること」なんて本当に追求はしていないのだろう。


さて、昨夜の献立を書き出しておく。

■トマトと紫蘇(自家製初物)のサラダ
■胡瓜の糠漬
■胡瓜の辛子漬
■青柴漬
■葉生姜とエシャロット(練り味噌)
■そら豆の塩茹で
■タラの芽と茶葉の天麩羅
■昆布と紫蘇と山椒の佃煮
■白飯(鰹節、梅干、白胡麻)
■あんこのパイ

胡瓜とトマトが美味い季節になってきた。
あらためて書くほどのことではないくらいに、この時期の胡瓜とトマトの美味さは常識的なことだ。冬の寒さが厳しくなる時期に脂ののった鰤が美味いとか秋の新米が美味いとか、そんなレベルのことである。

しかし、スーパーに並ぶ胡瓜とかトマトは四季を問わずに同じように売られているし、これら野菜の旬など気にせずに感受性乏しく食べている人も多いのだろう。

食卓から季節を感じることなど簡単なことだが、疎かにしてしまうことも簡単に出来てしまう。それには面倒くらがらずにマメに動くことが一番!なんて思いがちだが、それは違う。季節を感じる食卓の楽しさをしっかりと味わうことが一番だ。その楽しさが原動力となる。

美味しいものを楽しく楽しむ食卓。こんな生活を大切にしていきたい。娘たちと胡瓜を噛りながら強く思った。