シャブ漬け調味料

少し前に僕のスマホがとある記事を薦めてきた。

ツナマヨネーズおにぎり」にとあるものを足すと物凄く美味しくなる!という記事だ。


ツナマヨネーズのおにぎりはクラシカルな具材から見れば亜流の新参者だけど、確かに美味しい。世の中に普通に出回るようになって30年くらいにはなるだろうから、かつて「新人類」と呼ばれた人も今では爺さんになっているように、今更新参者とも呼ばないのだろうな…。

しかし、何を足すのだろう?
ツナは旨味十分だからアクセントを足すともっと美味いだろうな。刻み生姜?それとも柴漬か?いやいや、今の人は面倒臭がる馬鹿ばかりだから「キューリのキューちゃんを足しましょう!」なんて馬鹿っぽいことが書いてあると笑うよな…。

ところで、僕は今「今の人」という表現を使ったが、これは正しくない。これは別に今のの人というよりも最近どんどん増えている食に対して頓珍漢なことをそれが当たり前と思っている馬鹿のことを指す。

さて、話を戻してスマホの記事を紹介しよう。

これには驚いた。
まさかのダイレクト化学調味料

写真では「鶏ガラを加える」としか書かれていないが、これがそのとおりに鶏ガラを加えて煮込んで出汁を取りましょうということなら素晴らしいと思う。しかし、そんな訳はなく、これは粉末の鶏ガラスープのもとを足しましょうというものだった。


これを当たり前のようにネット記事にすることも馬鹿だが、これを推奨してくる僕の携帯の馬鹿さ加減にも驚いた。ただ、携帯についてはこうした馬鹿記事を僕に薦めることで僕が憤りと落胆を同時に感じて、その後、ブログに記事を書く…という一連の流れを外から見て楽しんでいるのかも知れない。

なんてことを思っていたら、ついさっき別の記事をスマホが推奨してきた。



あまりにもダイレクト!
味の素という会社は日本の食文化を大切にするふりをして大衆を油断させて、そのうえでみんなの舌を化学調味料漬けにして日本の食文化をぶち壊す企業だ。


「家事労働の忙しさからあなたを開放します」という広告は一部には正しいものもある。家事労働の忙しさから開放されて一層豊かな生活を送ろう!と聞くと「どれだけ素晴らしい生活が待っているのだろう!」と期待をする思うがそれは全く違うことが多い。

食事において家事を減らすと言うことは「ちゃんとした料理をつくる」「ちゃんと作られた味を知る」という機会を奪うことにも繋がる。日々の食卓がこんなふうになると完全に一つの食文化が消え去ることになり、豊かな生活も一つ失われていく。


また、家事を減らすことで生み出された余剰な時間は、外でお金を得るために働きに出掛けたり、どうでもいいことで浪費するレジャーに当てられたりする。すると時間もお金も足りなくなって、更に「家事労働から開放される商品」買い求めるようになる。

昭和から平成にかけての日本の発展と呼ばれるようなものは本当の豊かさとは程遠く、国民をこき使って生産効率を上昇させて、大手企業ばかりが設けを出せるように組まれたローテーションの中で「金を稼ぐことが幸せ」と国民を洗脳しただけの結果だ。

大袈裟に思う人もいるだろうが、スパゲッティを化学調味料で茹でる人は「美味しいものを食べたくて」こんなことをしているのだろう。

それを大間違えだと気付かない本人も本人だが、こんな記事が広まる世の中も化学調味料でシャブ漬けにされているのだろうと思う。吉野家のシャブ漬けなんて味の素の功罪と比べるたなんの影響力もないものだと思える。