梅を干す

この夏の梅雨明けは早かった。

しかし、梅雨が明けてからも梅雨由来でこそないが雨の降る日が多く、カラリと晴れ渡る日とかギラギラな夏の日というのは本当に少ない。

もう10日前になるのだが、旅から帰ってきた日の夜風は涼しく、夏らしいのだけど夏の終わりを感じさせるような物悲しさと心地よさを持ったいい風だった。

地表も空気も乾燥しているところを風が吹き抜けると、そんな感じの気持ちのいい風となる。しかし、まだ当分の間、雨が降ったりするので湿度の高い日本らしさ全開の心地よくない夏が続くのであろう。


さて、そんな中、昨日からであるが僕は塩と紫蘇に漬け込んでおいた梅を干している。

昨日の朝、出勤前に梅を干したら、笊に敷くクッキングシートが途中で切れてしまい少しの梅しか干せなかった。

クッキングシートなどなくても梅自体を干すことは出来るのだけど、梅が乾燥していく過程で笊に梅の皮がくっついたりする。すると梅の皮が破れて中の美味しさも外に出てきてしまう。

皮の破れた梅が美味しくないのか?というと特に味が変わることもないのだけど、わざわざそんなリスクをおかす必要もない。ならはクッキングシートを敷いて干しておくべきなのだと思う。


今年は末娘のリスエストもあり、これまでよりも多くの梅を漬け込んだ。
https://datetaira.hatenablog.com/entry/2022/06/18/165532

写真の量の3倍はゆうにある。すべてを干し終えるには何日かかるのだろう?カラカラに晴れる日も少なそうなので9月になってもまだ梅を干しているのではないかとも思う。

この梅の多くは娘に与えることになるのだろうが、沢山の量があるとそれらが熟成していく様子を長く見られるのも楽しみである。

この夏に干した梅は、塩気と酸味が少しずつ馴染んでき始める年末くらいから食べ始める。中には数年おいてから食べたほうがいい…なんて悠長なことをいう人もいるが、僕にはそんな時間はない。

干した梅が熟成していくまでの間、僕は別の漬物を漬け、夏の終わりを寂しく思い秋の深まりを嬉しく感じ、冬の始まりに暖を取りながら酒を飲むのだろう。

梅の熟成を待っていることも楽しいことだと思う。