はらぺこあおむし

我が家の山椒を本籍地とする青虫のことを、この間から度々記している。

日に日に大きくなる青虫のほかに小さな奴らも数匹いることに気が付いたのだが、とにかく青虫の食欲には驚かされる。まさに「はらぺこあおむし」なのだ。

山椒を少しばかり噛じってみて、それで健やかに育つならば僕も大目に見るのだが、噛るどころか一匹で苗一本を食べきってしまおう…と言わんばかりの食べっぷりなのである。

こんな大食漢どもに狙われたら、僕のうちの小さな山椒なんてひとたまりもないので、やはり青虫どもには退去してもらうことにした。

以前からウチの近所にスダチの木が植えられているのを知っていたので、そこの葉っぱを幾分か拝借して、数年間使っていなかった虫籠に入れて彼らの新居は完成した。

……と、新たに採ってきたばかりのスダチの葉を見ると、先住民が沢山いることに気が付いた。

山椒を本籍とするやつとスダチを本籍とするやつ。予想を上回る第家族っぷりだし、こいつから全て青虫になったら毎日どれだけの葉っぱが必要になるのだろうか?

まあ、それはどこかに分散して蜜柑の葉やら柚子の葉を集めてくればいいだろう。