左肩五十郎

四十肩と呼ぶのもどうかと思っているのだが、そんな四十肩に悩まされている話は先日このブログに記した。

用心棒の三船敏郎に倣って、僕は現在48歳なのだから「まもなく五十郎ですが…」と言わなくてはならんような歳だ。

今日は「そんな四十肩(五十肩?)」の続報を書くとにする。

左腕をグルグルと回せないどころか、何も考えずに両手で万歳することも出来なくなってから既に半年くらいになる。

ジャケットを着るのも憂鬱になるということは先日のブログにも書いたのだけど、腕を自由気儘に動かせない生活というのはやはり不便である。

しばらく前のことだけど、娘たちと夕食を摂って彼女らを送っていく時に僕は自転車に乗ろうとしていた。

酒を飲んでいたことも影響はしているのだけど、腕を上げると肩が痛いので左腕を動かすのが億劫になっていた僕は、テキトーなハンドルの握りで自転車を蹴り進めた。

その途端に僕はハンドルの左手をグリップから滑らせ、左手から落ちるような形で自転車からすっ転んだ。

滑った瞬間に普通の人なら左手を字面について体へのダメージを食い止めるのだろうけど、すっ転んでいながらも僕の左手は我が身を守るという職務を放棄して、僕は左半身を地面に強打し、わずかの間であるが呼吸が出来なくなるほどの痛みに苦しめられた。

かばってきた左肩に走る激しい痛みだけでなく、胸やら足やらコンクリートの地面に強くぶつけたので、うめき声も出ないくらいに痛く、すぐには起き上がれない程だった。

夜の駐輪場で微かなうめき声を出しながら動くことが出来ずに地面に転がっている50近くの中年。この現場に人が出くわしたら「この人は死ぬんじゃないか?」と思われるだろうな…苦しみながらもそんなことを考えていた。

それからもう10日くらい経つのだけど、まだ胸が痛い。体を動かすと痛いという状況がずっと続いているので、きっとアバラ骨が損傷しているのだろう。そして擦り剝いた左膝もかさぶたがまだ取れず、そのかさぶたが時折割れてはズキズキと痛むような有様である。

 

年寄りが怪我をして動くことが億劫になると途端にボケ始める…というようなことを聞く。僕の怪我は軽度なものなのだろうけど、そんなボケへのメカニズムを充分に連想させるものだった。

身体には気を付けて生活したい。