【夏旅】利便性

一昨日から18切符での旅に出ている。

鈍行列車にしか乗れないダイヤは時刻表など調べなくてもスマホで簡単に分かる。時刻表を見るには路線と上り下り、そして程良い時間をいかに早く見つけるか?というコツのようなものがあったが、スマホでは全くコツなどない。本当に何も考えなくても大凡の最適解を教えてくれる。

宿の予約についても、事前に電話を掛けて空室状況を確認して申し込む必要などない。旅先からスマホで空室状況を確認して最も安いプランが旅行サイトから知らされる。

何一つ考えることもなく、瞬間に最も楽で心地よく過ごす情報が手に入るのだ。

スマホという道具が僕らに利便性をもたらしてくれる一方で、スマホは休暇とった旅先の僕のプライベートにズカズカと踏み込んでくる。僕が列車にいようと砂丘で寛いでいようと、そんなことは関係なしに仕事のメールやら電話はかかってくる。

昭和じゃなくても、平成の中期くらいまでであれば「スミマセン、現在、休暇中でして…」という免罪符により楽しい休暇は守られていたように思う。

勿論、スマホがあり「いつでも電話ください」というような状況だから好きな時に休みを取れるようになったのも事実だ。そして、前述の「簡単に手に入る情報」により、休暇を楽しく過ごせるようになった点も多い。

しかし、時刻表や宿の予約の面倒くささは完全復活してもいいから、「スマホに追われることなどない休暇」を過ごしてみたい。旅の序盤にクソのような客からの我儘電話があり、結構なダメージを食らったからそう思うのだろうけど、携帯の電源を完全に切ることも時には必要だと思う。