datetaira’s blog

日々の生活で思うこと

【夏旅】鳥取という町

この夏の旅では、東京を起点に出立した娘と合流して、僕たち父子3人は一日で鳥取まで移動した。

18切符は1枚あたりだいたい2,500円くらいだし、道中での食事もほとんど持参したものだから、旅の初日には一人当たり3,000円程度の出費で鳥取までの旅を楽しんだ計算になる。

「安価に旅の移動距離を稼げる」というのも魅力ではあるが、それには多くの時間を費やしているので「流行りのタイパ換算」をするならば不経済だと言う人もいるだろう。しかし、鈍行列車での旅の道中は嫌がおうにも3人でのコミュニケーションをとる機会も増えるし、ちっぽけな島国だと思っている日本も意外に広く、線での移動を体感できるのだから移動経路の様子も無理矢理体感することが出来る。

今の僕にとって「こうした時間の使い方こそが贅沢な旅だ」と捉えることが出来ているので、体力やら気力が続く間は「この旅こそが贅沢な旅行」と思っている。

さて、鳥取という町のことを書こう。

旅の初日に鳥取に辿り着いたのは22:30前。そこから鳥取には2泊したのだが、2年前に鳥取を訪れた時に宿泊した宿に今回も泊まった。この宿がとても気持ちよかったから…。宿のことは別稿に記そうと思う。

鳥取という町はこじんまりとしている。山陰には都会がないから、そりゃそうだ!という感じなのだけど、山陰の町の落ち着いた雰囲気を僕はとても好きだ。

朝から夜まで鳥取を楽しむことに決めた旅の2日目は、朝から宿で借りた自転車を駆って父子3人で鳥取市内を走りまくる。

市内中心部を散策(というよりもパトロールという方が相応しい行為…)しながら、僕たちは「駅近くのひなびた市場」に辿り着くことが出来た。

爺さんと婆さんと数人の威勢のイイ兄ちゃんたちで切り盛りしている簡易的な魚市場のようなところだ。

朝食を食べずに午前中はこうした市内パトロールをしながら、市井の人々が食べていそうな美味そうなものを買い物して、ホテルに戻ってそれらを料理して昼食にする。

鳥取に着いてからの「鳥取らしいメシ」は岩牡蠣、白烏賊の刺身(活きていたやつ!を捌いたもの)、つぶ貝の刺身、ヒラマサの刺身という「豪華刺身定食」!烏賊は一杯1,500円と高価だったが、3人でも総額5,000円に満たない(酒とライスを込みにして)というリーズナブルかつ僕たちにとっては贅沢このうえない食事を楽しんだ。※写真には映っていないけど「烏賊のゲソやらエンペラやらとヒラマサのバター焼き」も食べました…。

「旅に出てその町の味を知るなら、まずはその町の人たちが使うスーパー」というのは、僕に限らず旅を楽しむ人の定説のように思う。しかし、今回の鳥取では「市場の商魂逞しい婆ちゃん」が本当にイイ味を出していたように、旅から戻って思い返される。

食べたもの味も勿論素晴らしかった。その時は味のことばかりに意識がいっていて、売場のことにはそんなにも印象は残っていなかった。

しかし、旅から戻って思い返してみると、僕たちが鳥取初日の午前中に山陰の味覚の数々を買った市場も「決してサステナブルなもの」ではなく、数年後にはなくなっているもののように思えた、失礼な話だけど…。

そんな市場で今を生きるために「数々のセールストークを投げかけてくる婆ちゃん」…。そんなシーンが思い返されるばかりだし、それを思うと鳥取で食べた魚介の美味さも何倍にも膨れ上がる。

とてもイイ昼食だったがこれだけでは伝えきれない。鳥取の感想は次項に続く!