先週、「月見バーガー」を食べてみたくなってパンを買ったのだけど、もとより僕にはパンを食べる習慣がなかった。
夜になると酒を飲む。そして、オカズというよりも酒肴に近いようなものを好み、ぼしょぼしょとそうしたものをつつきながら莨を吸い酒を煽るのが好きだ。夜も更けてくると腹に何かを入れたくなってメシやら麺のようなものを食べたりするから太る…。そんな生活を長年続けているのだから、「パンを食べること」よりも、基本的には朝食を食べる習慣もない。
酒を飲み、特に重いものを食べずに眠ることもあるので、そんな時は朝から胃腸も活発で快適な朝を迎えることが出来る。週に2〜3回くらいであろうか?
そうして朝食を欲す時にも、玉子かけご飯だったり煮麺を食べたりするのでパンを食べることもない。そもそも、パンを買っていないのだから、ウチにパンがあることも稀なのだ。
そんな状態のおっさんのウチに先週からパンがある。これは本当に珍しいことだ。このブログにも記した「月見バーガー用のパン」を買ってみたほか、先週はパン屋をやっているお客様のところに行く用事があったので、そこでクロワッサンやらチーズの入ったフランスパンみたいなやつを買っていた。パンなんておやつのようなものだから、まあ何ということもなくパクパクと食べるものだろう…という軽い気持ちで買ってきたものだった。
1日にひとつかふたつ、クロワッサンを食べてみたりフランスパンみたいなのを食べたりしていたが、焼いてから数日過ぎたフランスパンは特に美味いものでもなかった。
そんな風にパンとは「それなりに距離を置いた付き合い」をしていたら、早速「先に買っていたバーガー用のパン」にカビが生え始めていた。ウチにパンがある生活も久しぶり過ぎて、ビニール袋に入ったまま、冷蔵庫にも入れていなかったから当たり前なのか…。
「こりゃいかん!」と昨日の夜も今朝もパンを食べたのだが、一食にひとつ食べると満足だった。僕はそこまでパンを好きではないのだろうね…。成城石井で買ってきたパンがずっしりとしていることもあるのだけど、一つ食べると「もう数日パンはいいかな…」という満足感…。
自分で買ってきたものだから責任を持って食べんといかん。それ以上に「一般的にはそれなりに美味しいパン」なのだろうからそんなに悪く言いたくない。
若い頃はそれなりにパンも好きだったように思う。おっさんになったことによる味覚の変化もあるのだろう。残っているパンはあと3つ。今日は朝にパンを食べたのでもう食べたくない。明日と明後日、なんならその次の日も僕はこのパンを食べるのだろう…。「習慣から外れたこと」に取り組むのは、人の幅を広げるには大切なことだと分かってはいるが少し憂鬱である…。