紫蘇の実を食べた。
少し前に「紫蘇の実は特に好きなわけでもない」というようなことをここに記したのだけど、紫蘇がやたらによく育つものだから、その実を醤油漬けにしてみた。
一月くらい前から花を咲かせ始めたプランター菜園の紫蘇も満開を終えた。全ての花が一斉に咲くわけではないので、いつも3つあるプランターのうちのどこかで小さくて白い花が咲いているのを目にするような状態だ。
そして咲いた花は3週間くらい立つと実を結ぶ。もう少し時間がかかっているかも知れない。
僕の紫蘇は何年か前に育てたやつの種を育て、またその紫蘇の種を翌年育てる…というもので、もう数代続く系譜である。別にこの種(しゅ)を特に大切にしているのでもなく、種を採っておけばお金を出してわざわざ種を買わずに済むから…というだけのことだ。
来年も紫蘇栽培を楽しむために種を採りたかったので、紫蘇の実は摘み取らずにいた。しかし、次から次へと快調に紫蘇は花を咲かせるものだから、少々実を摘んでも来年の種は充分に残るだろう…と判断して紫蘇の実を収穫したのだ。
摘み取った紫蘇の実は洗って乾かして、煮切りの酒と醤油に漬ける。写真に入っているカボスは大きさ比較のために置いてみたもので、カボスの果汁は加えられていない。
そして1週間くらい漬けてから熱飯の上に乗せたものがこちら。ぷちぷちとした食感と紫蘇の香りがする…という当たり前のような感想だけで、特に美味いものでも、だからといって不味いものでもなかった。「ぷちぷちとした紫蘇の香りのする醤油味のもの」でしかない。
ただ、特に美味くなくとも我が家で採れたものを自分で加工して食べる楽しさというのはとても大きい。美味い不味いなどわりとどうでもいいところに、この食品の魅力があった。美味いと楽しさは両立しないこともある。本当は両立して欲しいが…。なので、また紫蘇の実を摘んで作っておこうと思う。