食事において化学調味料を使わずに美味しいものを手作りしたい…なんて偉そうなことをこちらのブログに書いたりするのだけど、僕はインスタントラーメンを食べるのが好きだし、スーパーの出来合い惣菜を買ってきて食べたりする。
色々なことの希望と現実には乖離があったりするのだが、そこの隔たりを嘆いたり恥ずかしがったりしていても、僕の現実的な食卓が変わるわけでもないので、日々、真剣に美味しいものを食べようと食卓に向き合うことにしている。
さて、そんなことを言いながらも、昨夜は出来合い惣菜やら乾き物での夕食だった。
特にこだわりもなさそうなスーパーでの安価なオカズと豆菓子やおかきのようなもの。強いて挙げるならば「安価に売ること」には力が入れられているような価格だったので、化学調味料の類はふんだんに使われていることだろう。
昨夜の宴席は職場でのものである。上半期の良好な業績により「皆でランチでもしたらいい。補助金を出すよ…」との御達しが会社からあったので、割高なランチなどには出掛けず、大学生の下宿飲み会のようなメニューでの宴会を開いたのである。これは日中の予定が皆でなかなか揃わないことと、職場のメンバーの酒好きが相まっての判断なのだけど…。
会社のメンバーで酒を飲む…という行為は僕が社会人になった頃は当たり前に参加しなくてはならない「まあ仕事のようなもの」だったし、僕自身が酒を好きなこともあったのでよく飲んだ。
しかし、世にコロナ肺炎が流行った頃から、上司が部下を酒に誘うことをアルハラと称したり、職場のメンバーと酒を飲む事自体が前時代的なことで「悪」と見做す人が増えたようだ。
気に入らない人との会食は苦痛だ。むしろ「気に入った人」との会食以外は苦痛なことのように思うし、人を気に入る気に入らないということは別として「一人で過ごしたいこと」もある。
僕のこの傾向は沼津に来てから強くなった。だから「職場での飲み会が不要なもの」という考え方も大分理解できるようになってきた。
しかし、参加するメンバー皆がそうした宴会を楽しもうと思っているなら「職場の飲み会」も大いに結構なことだと思う。昨夜は「口には出さぬが、こうした宴会には否定的っぽいメンバー」が休みだったので(宴会が嫌で休んだのではない。別の私用による…)、ポジティブなメンバーが揃ってのものだったので楽しい夜だった。
なんともチープな出来合い惣菜…。こうした食事を望ましいものだとは思わないが、昨夜の献立はこれがベストだったように思う。おっさんばかりが集まった会社のテーブルに「手作りの凝った惣菜やら豪華な料理」が並べられても逆に興冷めしたのだろう…。
学生宴会のような酒とツマミをすすめながら仲間と語り合う夜。安売りスーパーの惣菜には工業的な調味料に加えて、「昭和感満載で会社の補助金に頼って仲間内で酒を飲む宴会」を盛り上げる力が加えられているように思った。こういう食事もたまにはいいものだ。