今夜も帰宅して炭酸水を飲んでいる。明日の夜は随分と沢山の酒を飲んでいるのだろうから、酒を我慢するのは今夜まで…。
酒の代わりに炭酸水を飲むなんて味気のないものだと思うが、普段から気高い香りなどとは程遠い安物のウイスキーを飲んでいるからだろう…、二日目になると炭酸水もなかなか美味いと感じるようになった。
安物のウイスキーも「ウイスキーの芳香や深みのある辛みや味わい」をちゃんと味わう人からすれば「ウイスキーとは名ばかりの飲めたものではない」のだろうが、飲み慣れた僕は安ウイスキーが好きだ。…慣れというか習慣のようなものは凄い。
今夜のメシには鮪納豆を食べている。写真の黒い物体は「黒豆納豆」なるものだ。半年くらい前に知らずに買ってきて、おせち料理みたいな大粒の黒い豆に驚いた。普段食べる納豆の5倍近くの体積がありそうな大きな豆で作られた納豆は全く美味しいと思わなかった。
「もう買うものか…」と思っていたのだけど、数日前に納豆を買おうとして、よく買うものが10%オフになっていたのでそいつを4パック(2パック×2セット)ばかり買ってきた。普段買うやつは3個セットなのでそこで気がつけばいいものを注意力散漫だったのだろう…。買ってきたものは「もう食べることはない」と思っていた黒豆納豆だった。
この3日間、特に美味いとも思わない黒豆納豆を食べ続けているのだが(キハダ鮪との鮪納豆は2日連続…)、3日目になると「意外に美味いな」と思うことに驚いている。豆が大粒なので醤油の味がなかなか絡まないのが好きではない理由のひとつなのだが、慣れてくると「豆自体の味」がよく分かり、これはこれでいいところもあるものだ…と思いながら鮪納豆を啜り、炭酸水を飲んでいる。
僕が黒豆納豆を美味しいと感じなかった要因の多くが「食べ慣れていて期待していた小粒納豆とは違った」からなのだろう。
期待との落差や「納豆はこうあるべき」という固定観念が取り払われると「こうも食品の飲食が変わるものか!?」と驚く。そして、数日食べ続けただけで「意外に簡単に黒豆納豆に順応している僕の味覚」にも驚いている。
鮪は半額で売られていたキハダ鮪で特に美味いものでもない。しかし、昨日よりも今日の方がキハダ鮪を美味しいと感じている。
炭酸水も黒豆納豆もキハダ鮪も美味い!常日頃から「食べ慣れたものが美味いのだ」と思っていたが、これは「酒を断っていることによる味覚のバグだ」と信じたい気もする。