datetaira’s blog

日々の生活で思うこと

続 春の好物

もう4月も後半なので春も終わる。

4月も半ばを迎えた頃から僕の食卓も春らしくなってきた…と感じる。苦味と芳香が美味しい菜の花や芹のような菜っ葉も春の味覚だし、それらはまだ随分と寒い時期に楽しんだのだから、実はとっくに「食卓の春」はやって来ていたのだけど、僕は春の盛りをの食材に接してようやく「春らしさ」をしっかりと実感するのだろう…。

少し前のことになるが、今年も無事に山葵の花を買って来て、山葵の醤油漬けを作った。近所のスーパーに売られていたのだったので鮮度は抜群ではない、しかし安かった。

中伊豆、天城の方に出掛けると年中山葵の茎を売っているが、やはり花を咲かせる頃の柔らかなもので作った山葵漬けが美味しい。

この日は山葵漬けの他に蕗味噌やら鯛の粗を酒蒸しにしたものを食べた。鯛にはベランダ植木鉢の山椒の葉を沢山乗せる。料理名としては「鯛粗の酒蒸し」なのだろうが、気持ちのうえでは「まだ柔らかな山椒の葉を美味しく食べるために鯛を添えた」という料理だ。

ベランダの山椒も一月くらい前に芽を出し始めたと思っていたら、あっという間に柔らかな葉を茂らせた。こいつの一番の楽しみは筍と一緒に…というよりも「山椒に筍を添えて」食べることなのだが、まだ安価な筍に出会っていない。僕の口に筍が入るようになる頃には山椒の葉も濃い緑色になり、今と比べれば結構固くなっているのだろう。

そして、その翌日は朝食に湯漬けを食べた。ヒラマサと山葵漬けのもの。ヒラマサは春に旬を迎えるものではないが僕の好物の一つで、四季を問わず食べることがある。接触頻度(摂食頻度)はそんなに多くないけど…。

刺身の湯漬け(たまに茶漬け)も季節に関係なく僕の好物なのだけど、柔らかな山葵漬けで食べる湯漬けは殊更美味しく感じる。今年も山葵の湯漬けをサラサラと啜っていられることを幸せに思う。