「貝」という食材は僕の好物の中でもトップクラスに位置するもので、だいたい何の貝を食べても僕は喜ぶ。
浅利や蜆の味噌汁、蛤の酒蒸し、そして牡蠣フライなどは比較的、頻度高く口にすることもあるが「鳥貝」は滅多に食べられない。高価なこともあるが、それ以上に目にすることが少ないからだ。
住んでいる環境、それが海に近いところか山間部か?とかいう地形的なことではなくて「どれだけ貝に理解のある魚屋が近所にあるのか?」ということが問題なのだが、この10年間くらいは鳥貝に遭遇する機会も随分と減った。
10年くらい前に住んでいたところの近くにある魚屋には春から夏になると、店先で鳥貝が売られているのを見ることも割とあった。小振りなもの茹でたのがいくつもパックに詰められて売られているいたりもした。
しかし、特にこの数年、僕の生活エリアが変わったこともあり、鳥貝を目にすることも滅多になくなった。それでも年に一度くらいは鳥貝を食べるのだけど、今年は「鳥貝を味わうことのない初夏」になるかと思っていた。
「まあ、そういう年があっても仕方なかろう…」なんて考えていたら、たまたま出掛けた静岡市の魚屋で鳥貝に出会った。
これは値段に躊躇している場合ではない!買って帰らねば「また来年…」ということにもなりかねん…。そんな訳で、久しぶりの、鳥貝に舌鼓を打った。
甘み ★★★☆☆
歯応え ★★☆☆☆
旨味 ★★★☆☆
鳥貝の持つ美味しさを考えられる魅力項目別に評価してみるとこんな感じ↑。甘みだけを見るならば帆立貝の方が甘いものに出くわすように思うし、歯応えならばミル貝や粒貝の方が強い。旨味についても牡蠣や蛤は計測機能が狂うのではないかというくらい旨い。
思いつく魅力を個々に判断してみると、各項目に「更に上をいく貝」がいるのだけど、それらの味を想像してみても総合力では鳥貝を凌ぐことなどない…と断言するくらい僕は鳥貝を好きなことに気がついた。
好きなものならば「なぜそれを好きなのか?」このブログを見る方へも分かりやすく説明したいようにも思う。そう思って考えてみたが、鳥貝の何が僕を惹きつけるのか「一発で説明のつく美味さの構成成分」は見つけられなかった。
好き ★★★★★
こんな記述しか出来ない…。「好きに理由などいらない」という言い訳も簡単に思い浮かぶのだけど、好きなものだからこそ「その魅力の要素」を突き止めたいのだが…。