datetaira’s blog

日々の生活で思うこと

日曜日の出来事

一昨日の日曜日は演奏会のトラのため、朝から静岡に出掛けて午後早い時間からの演奏をこなした。

なかなかモチベーションの上がらない話だったので、メンバーの方々には失礼な話だが、最低限の練習しかせずに臨んだものだった。自分自身の演奏を振り返ると「もう少しちゃんと練習しておけば良かったかな…」と反省している。

…というのも、バンマスコンマスの仕切りはめちゃめちゃだし、ドラムを中心とするリズムセクションの演奏も「人前ではやめておきなさいよ…」というレベルの酷いものだっだが、他のメンバーの直向きな姿を見て、特に準備に力を入れずにやって来た自分が恥ずかしかったから…。

まあ、これはライブが終わってから感じ取ったことなので、今更どうしようもないことなのだけど…。

ライブが終わってから、トランペットセクションの皆で反省会というか打ち上げに出掛けた。昼から飲める酒場など田舎の静岡には僅かしかない。

この飲み会を楽しみにしていたのに、事前予約など全くしていなかった我々はどうでもいいようなチェーン店に入店したのだが、16時からの宴会は飲み物が半額だったりしてとても楽しいものだった。いや、酒の値段の効果も少しはあるけど、やはり気の置けない仲間との酒というのは本当に楽しい。

僕はこのバンドのことを「吹奏楽団みたいな人ばかりでダサくて嫌なバンド」だと思っていたが、個々の人たちは善良な人ばかりだ。ただ、ほとんどの人がジャズをそんなに聴かないので演奏面で激しく主張するプレイをすることもなければ、練習方法についても全く意見を出すこともない。

人はいいのだが烏合の衆…みたいなのを取りまとめるバンマスやコンマスが「輪をかけてジャズを知らないやつ」なので、バンドのダサさにも拍車がかかるのだ。こうして「愛すべき人が多いのに嫌なバンド」というのが完成するのだ…ということがよく分かった。

この日の飲み会はトランペットを吹く4人で出掛けたのだが、そこに1人のサックス吹きの若者が加わった。彼は半年くらい前に加入したそうで、新参者だから気を遣ってこれまでの練習には口を挟まずにいたが、今の練習方法に大いなる疑問を感じている「同志」のような男だった。尚且つ、学生時代時代には東京の名門バンドでジャズの基礎を学んだという音楽的素養も持ち合わせた男だった。そんな話を本番前の控室で聞いたので、飲み会に誘ったのだった。

トランペットのレギュラーメンバーは2名、それでは音が足りないので30年来の付き合いになるラッパ仲間とともにトラとして呼ばれたのだが、レギュラーメンバー2名も「音楽的素養を持ったニューカマー」との宴席を喜んでいた。

そうなると話は早く「早いとこバンマスやコンマスには引き下がってもらって、サックス吹きの若者にコンマスやってもらえばイイじゃん!」ということになった。

僕の出した「コンマス交代」の意見にレギュラーメンバーも賛同していたし、他のパートの多くのメンバーもコンマスの交代を望んでいることだろう。バンドの将来が明るくなるであろうことをレギュラーメンバーたちは喜んでいたが、僕は手放しでは喜べないような気持ちで酒を飲んでいた。

現状に不満があるなら、なぜ普段の練習の時に意見を言ってそれを改善しようとしないのか?

結局、この人(バンドのレギュラーメンバー)たちは烏合の衆であり百姓なのだ。そこに司令官になり得る若侍がやって来ることでバンドは音楽的に楽しいものになるだろう。そして、多くのメンバーも幸せになるだろう。

しかし、改善させていくバイタリティを持たない烏合の衆であるメンバーたちは本当にそれを楽しめるのだろうか?ただのトラである僕が口を挟むことではない。でも、バンドの体質が改善されたらまたトラで参加してもいいかな…。そんなことを心の底で考えながら、とりあえず目の前の酒を楽しく飲む夜だった。