ベランダ菜園の紫蘇が元気だ。
梅雨明けのような天候が続くようになって、少し水をやらずにいると簡単に萎れてしまうのがこいつで、我が家のベランダ作物たちの中では「一番のわがままお姫様」のやつだ。
数日前から「ベランダ産のイタリアンパセリ」を菜っ葉を食べるかの如く消費していることをこのブログにも記しているが、紫蘇もそんなふうに菜っ葉のように食べていかねばならんほどの成長具合である。
それでも今年は例年に比べると葉の茂り方が控えめだった。というのも、5月下旬頃に摘芯をしたせいだ。
紫蘇は大きくなった葉っぱの中央部分から更に伸びていくための芽を出すが、この芽を摘み取ったら枝葉が増えて横に大きな紫蘇が育つ…という情報をネットで知った。
例年やたらに背が伸びるものだから、横に広がって枝葉が増えれば尚イイじゃん…と思って、伸びかけていた芽を次々に摘み取っていたのだが、これが良くなかった。
新たな芽をだしていく芯を摘み取られた紫蘇は古い葉を育てることに注力したようで、やたらに硬くて不味い葉っぱばかりが大きくなっていった。紫蘇の葉の美味しさは柔らかな葉っぱとその香気なのだが、硬くて緑色の葉っぱは文字通り葉っぱを食べているようなもので、特に食べる気が起きないものになってしまった。
そこから一月くらい経ってようやく柔らかな葉を沢山茂らせてくれる状態に復旧したのだ。
これで心置きなく青柴漬けを漬けることが出来るし、なんにでもかんにでも惜しげなく紫蘇を使うことが出来る。…と言うか、なんにでも使っていかないと次々に葉っぱが硬くなってしまうはずだ。
イタリアンパセリと紫蘇がふんだんに食べられるようになり、僕は本当に青い葉物野菜を買わなくなった。まあ、いずれの青物も香草であり本来ならば野菜のようにワシワシと食べるものではないのだけど…。
僕のベランダ菜園においては今が一番の収穫期であり、実りの秋ならぬ実りの夏なのだろう。…というようなことを考えながらベランダに足を踏み出すと何かを踏んづけたことに気がついた。
ひゃっとしてゴム草履の位置を変えてみたら、そこには踏み潰されたコガネムシがいた。我がベランダに侵入して人のゴム草履の裏に潜んでいたりなどするから踏み潰されるのだ。この下衆野郎については慈悲など感じる必要もない。
ああ、今年もコガネムシの襲来と戦うのか…と思うと少しだけ憂鬱になった。