7月の下旬に青柴漬を漬けた。
胡瓜と生姜、そこに多量の青紫蘇を加えて作る青柴漬は我が家を代表する夏の漬物だ。前述の通り、これには沢山の青紫蘇を必要とするからベランダ菜園の紫蘇がわんさか出来る時に作る。これを漬けるためにわざわざ一把で98円とかの紫蘇を買ってくる気にはならない。
ベランダ菜園の紫蘇も一応その命は守っているものの、その葉っぱもガシガシになってきているので、今シーズンの青柴漬もこれが最後になるのだろう。
各種の野菜と塩だけをプレスして乳酸発酵させて作る漬物はこの夏のくそ暑さのせいで煮えてしまうのではないか…という状況で発酵を続けた。
5〜6月であれば3週間くらい発酵させるのだが、2週間もしないうちにイキ過ぎたくらいに発酵しまくっていた。胡瓜からジャブジャブに上がってきた水の上に浮かぶ乳酸菌の死骸も更に二次発酵するような状態。
そんな訳で今シーズン最後になるであろう青柴漬を瓶に移した。

沢山漬けたものはこれをちゃんと食べてくれる人に贈呈する。昔、赤柴漬を漬けた時に職場の仲間にも与えたのだけど、漬物を食べる習慣のない奴は「柴漬けチャーハンにして食べました♪」なんて感想をよこしてきた。それも複数人!
こんな奴に手塩にかけた漬物をやるべきではなかった。この手の奴は赤色4号とかの合成色素とアミノ酸調味料と酸味料で味付けされたスーパーで安価に売られている柴漬を食べるといい。どうせ「アミノ酸調味料の旨味」しか感知しないのだから…。
そんな経緯もあり、僕は自分でこしらえたものを贈呈する人間も厳選している。こちらの狙った味わいを理解できない人にあげても、それはお互いの不幸を招くばかりだから…。

さて、しっかりと発酵させた柴漬は冷蔵庫でよく冷やす。冷やしたほうが胡瓜の歯応えも増すし、僕は刺身と同様に「冷えていないものはその美味しさもほぼなくなる」と思っている。
これは大凡の漬物に当てはまることで、常温でも美味しいのは梅干しくらいだと思う。沢庵にしても冷たいもののほうがそのポリポリ感も増すものだ。
なのに、先日これを贈呈した舎弟は「僕からの漬物三種が届くや否や、冷やすこともなく食べた」そうだ。辣韮も山葵漬けも!
「テメーは馬鹿か!」と叱ったのだが「いや〜、あまりに美味そうだったので我慢出来ず…」とのことだった。
こう言われると悪い気はしない。人の漬物を楽しみにしてくれる人がいるというのは嬉しいものである。