datetaira’s blog

日々の生活で思うこと

引越した夜②

9月最後の土曜日に沼津から荷物を送り出し、翌日の日曜日に新居に荷物を入れた。

これを書いている今日は既に金曜日の朝…そして9月は終わって10月になった。引越して来てからは慌ただしく時が過ぎているのだった。

さて、日曜日の荷入れは朝9時からだったので余裕を持って8時前には泊まっていたホテルを出発し、それから夕方まで働き蟻のように動き詰めだった。「働き蟻」という比喩は引越の度にいつもそう感じることだ。荷物をもってあちこちと…と言っても部屋の中が中心だが動き回る。時にはホームセンターに出掛けて割と大きなものを抱えて動くこともある…。

新居はリフォームを終えたばかりの物件なので綺麗なのだが、生活者目線でのリフォームはなされていない。トイレと脱衣所にアリバイ作りのような棚が設置されているが、ほとんど収容力もない棚を一つ設置してくれたおかげで、他の棚を置けなくなる…という具合。

あとクローゼットに備え付けのハンガーバーが付いていないのでそれを付けてもらうように頼んだがオーナーには断られた。何のためのクローゼットだ?今どき、押し入れにですらバーをつける人が多いというのに!

…と、ここに挙げたのはほんの一部だが、室内のあちこちに「使い勝手を鑑みない『形だけをなぞったような』リフォーム」がなされているのだった。オーナーと設計業者は相当に生活センスのない人なのだろう…。

さて、そんな訳で部屋の収納というか片付けは遅々として進まない。どこに何を収納すればよいか?なんてことは最初から完成形の想定図を描ければいいのだが、少しずつ進めながら、その進捗と使い勝手見ながら作業を更新していった方が結果的にいいものが出来上がると思っている。だからすぐに終わることもないのだけど、やるべきことと考えていかないといけないことが膨大なのだ。

…と昼御飯も食べずに夕方まで作業したところで、この日は一切の作業をするのが嫌になった。

作業を中断して夕食にしよう、喉も渇いているからウイスキーソーダも美味かろう。外に出るのも嫌だ。もう歩き回りたくないから、引越で持ってきた保存食品を食べよう…と思っていたら、氷がないことに気が付いた。

ソーダ水は冷蔵庫を綺麗に掃除してから15時くらいから冷やし始めた。少しは冷たいのだがキンキンには冷えていない。ウイスキーソーダを美味しく飲むには氷は不可欠だった。

仕方がないので最寄りのスーパー「ライフ」に出掛けた。近いところにコンビニはあるのだが、折角一歩でもウチを出るのなら、生鮮食品を料理したものを食べたかったから。

ライフというスーパーは昔、練馬に住んでいた時によく利用していた。ほどほどにきれいなものが売られている中堅スーパーという印象だった。今23歳の長男が乳児〜幼稚園の頃のことなのでもう20年近く昔のことだ。

そんな久しぶりライフは大きくキャラ変したようだった。物価高騰による値段の推移は別にしても、全般に値段が高い。質の低さの割に。まあ、これは東京価格なのだとしても、品揃えも特徴的だった。

オーガニック食品やら調味料や加工食品など、いわゆる乾物がやたらに多いのだ。その分、生鮮品の品揃えは貧弱で特に美味くもなさそうなものが置いてあるような状態。ワインに至っては赤と白でそれぞれ一棚ずつ並べられているという充実ぶりだ。

ポン酢についても「こだわったもの」が並べられていたが、本当にこだわるなら「アミノ酸調味料で味付けしたもの」ではなく、美味しい醤油に柑橘を絞って加えたものを僕は食べたいから、なんだか格好だけをつけた軽薄なこだわりのようにしか見えなかった。

ここのライフだけがこうなのか?それともチェーン全体でこうした商品路線をとっているのか?それはどうでもいいことなのだが、少なくとも「このライフにおいてはこういう商品需要がある」のだろう。実に東京らしい。

そして、野菜売場には新鮮で食欲をくすぐるようなものはないくせに、ススキの穂は売られていた。そんなもん、狩野川に行って摘んでこいよ…と思ったのだが、ここは沼津ではなかった。

2年間とは言え、僕は自分で思っている以上に沼津ナイズされていたようだ。離れてみてそこでの生活が便利だったこと(…なのか?それともそこでの生活に自分の価値観を合わせにいっていたのか?)に気が付いた。

氷と幾分かの生鮮品を買って帰り、なんとか形を整えたリビングでウイスキーを飲む。近所のスーパー事情を嘆きつつ、まあ、東京の魅力はそこでない他のところにあるのだしな…と考えた。