娘が東京に越してきてから2週間が過ぎた。
15日くらいのうち3夜ほどは会食があった。ほかにも泊まりの出張もあったが、10日くらいは娘と一緒に夕食を食べている。
同居する息子は旅行三昧の週間だったりバイトだったりで、この2週間で一緒に夕食を摂ったのは5日に満たないように思う。ただ、いずれにしても僕は子供たち2人かそのうちのどちらかと楽しい夕餉の時を過ごしている。
華美な御馳走ではなくともだいたい毎日美味しいものを食べている。そんなにお金はかけていない。ただ、それは食べていることへの喜びの割には無駄遣いをしていない…という意のもので、ひたすらに安さを追求するものではない。
完全に一人で暮らしている時には、出来合いのスーパーの揚げ物とかインスタント食品みたいなものをたまに食べることもあったが、子供たちとメシを食べるようになってからはその手のものは滅多に食べなくなった。折角の食卓に何かの話題になるようなものでもなく、そして特に美味しくもないものを乗せるのが嫌だからだ。
さて、そんな「倹約献立」の多い我が家の食卓にも昨夜は御馳走が並んだ。「蛍烏賊と独活と若布のぬた」のことは先日このブログにも記したが、この夜のその他の献立は「胡瓜の糠漬けと大根葉の漬物、茹で空豆、平政と赤貝の刺身、鯛の酒蒸し、甲烏賊とトマトのスパゲッティ」という普段の食事に換算すると4食分くらいの出費にあたる豪華版だった。

娘の引越荷物を配達してくれた舎弟への感謝の宴席であるが、これは親類の集まりのようなものでもある。息子は彼の祖父と台湾旅行に出掛けているので不在。
御馳走献立とビールやら土佐鶴を存分に飲む夜。夕刻から始めた宴席はあまりにも楽しくて美味しかった。酒の飲み過ぎでフラフラになったが、どの料理も美味しかった。写真に残したのは先日の蛍烏賊と刺身だけなのだが…。
平政の刺身は僕の好物だ。魚の種類なんて沢山あるし、その魚毎にそれぞれの味わいがあるから単純に優劣はつけられないのだけど、僕は平政を食べる度に「いや〜、俺はこの魚が大好きだなぁ…」と思う。よく考えたら、ほかの魚でも同じように言っているような気もするが、平政の場合はその深さが違うように思うのだ…。

そしてこの平政の楽しみが「翌日の湯漬け」だ。平政に限らず、僕は刺身を湯漬けとか茶漬けにして食べるのが大好きだし、刺身で食べる以上に湯漬けにして食べている方が好きなように見える…みたいなことを子供たちから言われたこともある。
これは刺身という御馳走をあまりが出るほど支度することによる余録…なのだから、僕のなかでは贅沢の極みのようなメシだと思っている。
茶漬けや湯漬けなんて御馳走と呼ぶようなものではなく、なんだかうらぶれたメシのように思う人も多いのだろうけど、僕にとっては一番の御馳走なのだ。