
昨日は沼津に行った。
年が明けてから月に一度は沼津で開かれる会議に出ていたので、そんなに久しぶりという訳でもないのだが、僅か2年とは言え毎日を過ごした町に足を運ぶとやはり懐かしさを感じる。
会社の都合や関係で、僕は沼津に本拠地を置く団体…というか企業の社外取締役に就いていたのだが、昨日開かれた決算取締役会をもって退任することになった。
これは東京に転勤した時から決まっていたことなのだが、これで沼津を訪れる機会もぐっと減る。そう思うと寂しくもあり、見慣れた沼津の町も少しだけ眩しく見えた。春らしい暖かさと陽の光がそう感じさせたのかも知れない。

これからはそうそう来ることもないのだ…と思うと、沼津にいた時には僕としては頻繁に通った醤油ラーメンの店に行きたかったのだが、その店は駅からも割と離れているので断念…。
人通りの少ない仲見世商店街をぶらっと歩き、アーケードから外れたところにある店で昼食を摂った。

沼津にいた時に興味はあったのだけど行ったことのない店。古くからそこにある店は老夫婦と息子(と言っても僕より年上に見える)が営む店は地元の年配客で昼から繁盛していた。

キスとメリカリとでんでん(と地元では呼ばれる白身魚)の地魚天丼、1,540円也。カラッとサクッと…という天麩羅ではなかったが、素朴な味わいで添えられた糠漬けも味噌汁もとても美味しいものだった。
特に糠漬けは塩っけと酸味は薄めなのだけど、乳酸菌の香りが素晴らしく、「丁寧に世話をした糠漬けのお手本」のようなものだった。
老夫婦がしっかりと可愛がり、お客も多いから古漬けになる前に食べ頃の漬物が出ていく…そんなサイクルの中にいる糠漬けの味だ。これを食べながら「ウチの糠床も日々、世話をせんといかん…」そんなことを考えさせられた次第…。
閑話休題。ウチに帰れば安価にメシを食べることの出来る環境にいると1,540円を払う昼メシは滅多に食べない。これは僕が既に沼津に根城を置かず「余所者」として沼津を訪れているから…、そして離れてみて沼津というところを贔屓目に見るようになったから食べたものなのだろう。
そんな余所者バイアスが働いていたものかも知れないが、昨日食べた天丼は滋味深い気がした。