GWにやり残したこと

いいゴールデンウィークだった。


コロナ影響でつまらない思いをした方も多かったようだけど、僕は本当に楽しい長期休暇を過ごした。

これはゴールデンウィークのうちに引越の片付けをしたかったということもあるが、そもそも僕自身が自宅で過ごすことが大好きで、「ステイホーム」が何の苦にもならないという「人が持つそれぞれの質」という要素もあるのだけど…。


そんな休暇にやっておくべきことは沢山あったが「やり残した!」と後悔することがある。それが「靴のケア」だ。


「靴」が好きだ。
イメルダ婦人のように大量の靴を持ちたいとは思わないけれど、元来「所有欲」は人一倍なので、自分の物欲を満たすだけの靴は持っている。

しかし、靴に限らないのだけれど「道具は使い倒してナンボ」だとも思っているので、新品の靴よりも「履き倒して世話をしまくった靴」が好きだ。

こうした理由から、一生履くだけ分の靴は既に手に入れていると思っているので、これから新たに買うことはないだろう。多分ないかも知れない。ま、ちょっと覚悟はしておけ(新規購入の…)。


歩きやすいスニーカーも好きだし、そいつを履けば背筋がしゃんとのびるような革靴も好きだ。そして、だらしなく見えるだろうけど、ビーサンとかつっかけとかゴム草履に至るまで、気に入ったものを履くようにしている。そんな中でも今回は革靴の話をする。


日々、革靴を磨くのは楽しい。
と言いながら、クリームをつけてシコシコと靴を磨きあげることはそんなにしない。馬毛と豚毛のブラシでテカりが出るまで擦るということは、靴を履く際には割とよくするのだが…。


仕事が休みでしばらく革靴を履かない時に、そう、半年毎くらいの頻度なのだけど、馬の脂を靴に馴染ませる。これをすると、脂分が抜けた革が「脂を飲むように」潤っていく。これは脂を塗ってから、それが革に浸透するまでに数日かかる作業なので、長期休暇の時に行っている作業だ。

革の質とコンディションにより、馬脂の浸透具合は異なる。早いやつだと塗り込んだ一日後には脂を吸収しきっているようなのもある。しかし、押し並べて言えばやはり数日を要する。

空気が乾いていて、天気もよくて、そして僕に時間や気持ちの余裕もたっぷりある。…そんな時期は大抵ゴールデンウィークとか盆頃の夏休みとか年末休暇だったりするのだ。そんな訳でこの「ステイホーム」休暇は絶好の靴のケアタイミングだった。


しかし、このゴールデンウィークは意外にやるべきことや楽しく過ごしたいことが多かった。気がつくと、ゴールデンウィークも終わり、明日から仕事も再開する。

宿題を片付けられずに、新学期を迎える時に後ろめたい気持ちでいる小学生のような気がしないでもない。でも、仕方ない。「ステイホーム」推奨はまだ続くだろうから、この先に梅雨が来るまでに実行しよう。そう思うと、僕の「ステイホーム」作業はまだまだ続くのだ。


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昨年の革靴ケアの模様。
手を脂でベタベタにしながら、一足ずつ可愛がるとその靴との思い出も甦るものだ。これはいつ買ったやつだよな、あの時はこうだったよな…とか。
ボロくダサい靴であっても「持ち主に可愛がられている光沢」というのが、その靴を一番格好良く見させる要素だと思っている。こうしたことから、ファッション好きだけど靴のケアはあんまり…という人のファッションには興味を持てない。