数週間前に買ってきた米が何者かに盗み食いされている。そのことはこちらにも記した。
想像はしていたし、一応AIにも意見を出させたところ、その正体はやはり鼠の可能性が高かった。…ってそいつの逮捕に至っていないので正体を掴んだ訳ではないが、ほぼ間違いなく鼠の仕業だった。
ならば…ということでベタベタのトリモチシートを買ってきて米の袋の周囲に設置して1週間が過ぎたのだが、未だに下手人を捕らえることは出来ていない。
こうして動物と対峙するとシートン動物記のことを思い出す。小学生の頃に読んだ「狼王ロボ」では罠の仕掛け方の攻防に息を飲んだ。そこまで大掛かりなものではないのに、僕はあたかもシートンになったような気持ちで臨んでいるのだが、何者なのか正体を掴むことすら出来ずにいた。しかし、一昨日の夜、明確な痕跡を見つけてしまった。
この夜、僕は名古屋への出張の後で職場に出社してデスクワークをこなしてから帰宅した。クタクタに疲れていたのですぐにでも風呂に入って眠りたかったのだが、帰宅して電気を付けたリビングの米の袋の周囲になにやら黒いものが落ちているのを見つけた。これが鼠の糞だった。
僕のウチはおっさんと兄ちゃんの男2人暮らしであるが、それなりの頻度で掃除は行っており清潔を保っている(と思っている)。鼠が現れる要因といえば、米の袋が特に厳重ではない状況で置かれていることと換気のために窓を開けていることだが、これが鼠を招き寄せるには充分な条件だったのだろう。
この日は息子は遊びに出掛けてウチに戻らなかったし、翌朝(昨日のことである)は早くから福島出張だったので特に手を打たず、息子にその対策を命じた。
息子が頼りにしているAIに相談したところ、割とデカ目のやつが我が家に住み着いているのではないかとのこと。昨日の僕の出張中に息子は台所やリビング、個々の寝室まで確認をしたが台所に数点の糞があっただけで鼠の姿も他の痕跡も見つけることは出来なかったそうだ。
そう言えば、僕の息子は愚直にAIで知ったことはそのまんま「AIはこう言ってるよ」と出典を明らかにして情報共有をしてくるのだが、世の中にはその出典を明かさず、さぞかし苦労して調べ上げた情報かのように自分の手柄にする人が多いのだろう。
まあ、AIなんて人が楽をするための道具なのだから、そいつを使って楽をしてそれを自分自身の手柄にすることこそが「道具の利用価値」である。
しかし、最近、AIで整えたことが丸わかりの企画書とかメールの文章を見ることが増えたので、そうしたものに少しうんざりしている。よく出来てはいるが画一的で味のない市販品。個性や独創性は感じられない工業製品。そんな感じがするのだ。
世の中に化学調味料が出てきた時、誰でも簡単に美味しいものを作られる…という期待感は大きかっただろうし、それを自分の料理の腕前かのようにひけらかした人もいただろう。
今のAIでまとめた効率化は化学調味料と同じようにこの先ずっと人に頼られるものだろうけど、そこに「プロセスの立派さみたいなものは存在しない」ということを忘れてはならない。汗水垂らした苦労に話のネタとしての価値があるということもある。時間をかけずに結果はもたらしてくれるので僕も利用するのだけどね…。
閑話休題。鼠対策としてトリモチシートを増やした。そして、窓は閉じて鍵もかけるようにした。各部屋の扉も基本的には閉めて置くようにした。

AI先生に指南を受けた息子は殺鼠剤を買いに行ったが、近くのホームセンターには売られていなかった。そう言えば、僕のウチの周りは多少の飲食店はあるが繁華街でもなく、どちらかと言えば「静かな住宅街」なのだが、鼠をよく見る。
夜、ウチの近くの道を歩いていると鼠が道を横切ったり走っていくのが見えるのだ。繁華街ほどではなくても、人の多い都会は鼠にとっても盗み食いする食材が多いはずだから、都会の方にこそ鼠は沢山いるのかも知らない。

我が家にいるかも知れないやつは「なんかちいさくてかわいいやつ」ではない。割とデカくて凶悪なやつと推測される。「仲良く喧嘩する」ことなど出来ないので、しっかりと追撃して仕留めてやろうと思う。