今週の弁当

職場の部下が会社を去る。

年上の部下だが、長年にわたりお世話になった方であり、後輩思いのその方にはとても可愛がっていただいた。そして、仕事やら飲酒を通じて多くのことを学ばせていただいた偉大な先輩である。

僕は長年に渡り「僕の勤務先」というものを誇りに思っていたのだけど、この数年はまったく魅力を感じないクソ会社に成り下がってしまった。僕の尊敬するその先輩はこのクソ会社から去る。当然のことのように思うし、正しい選択だと思うし、そんな選択をする先輩を立派だと思う。

さて、そんな「先輩への思い」とは裏腹に先輩の退職により僕の仕事はとてもいそがしくなった。そんな一週間の弁当の様子を記しておく。

■月曜日 魚卵と紅生姜

娘の好物の魚卵が安く売られていたので、そいつをバターソテーにして弁当にした。魚卵と言うと多くの人が「鱈子」と言うが、これは鈴木ノこである。従って安価であるのだ。「美味しさ÷価格」コレをコストパフォーマンスと呼ぶ。コストパフォーマンス抜群の「鱈子ではない方の魚卵」を僕は愛する。

■火曜日 トマトスープのスパゲッティ

麺類全般を好きな娘のための献立。麺は伸びにくい1.9ミリのものを使用し、オリーブ油とチャービルを麺にまぶしておいた。ソースになるトマトスープはスープジャーに入れて娘に持たせた。

■水曜日 竹輪の磯辺揚げの海苔弁

この日は「The弁当」にしてみた。出汁巻き玉子を焼いて海苔弁にしてトドメに竹輪の磯辺揚げを乗せておいた。ここまで「市販の弁当」に寄せた弁当を作ることは滅多にない。というか初めての「市販品への寄せ弁当」だったかも知れない。

■木曜日 海老フライ弁当

しばらく前に安売りの海老フライを買って冷凍保存していたものを使用。朝から海老を捌いてパン粉をまぶしたのではない。僕は前夜からそいつを解凍しておいて朝になってから油で揚げただけだ。「弁当に海老フライが入っていること」についての思い出話は尽きないのだけど、それはまた別稿に。※写真は僕の弁当も一緒に写っているのでニ人前です。

■金曜日 出汁巻き玉子と蒲鉾と粕汁

この弁当を作ったのは今朝の出来事である。先週、僕は玉子焼きフライパンを新調した。これにより「出汁巻きを作る」という行為は僕にとって「ゆで卵を作る」と同レベルに容易いことになった。そんな出汁巻きをメインに据えた弁当。

仕事の忙しさと気持の余裕は連動しているが、「娘の弁当を作ること」は僕にとって「生活に対する精神的な水準を保つために必要なのこと」なのだと思う一週間だった。