コブラ

漫画家の寺沢武一さんが亡くなったそうだ。

氏の代表作である「コブラ」は素晴らしく面白い作品だった。しかし、その他の作品を多く読んだこともないのだけど、浅はかな感想としては、やはりコブラと比較してしまい、そこまで面白いとも思わなかった。

ただ、作家というのは多作だからイイという訳でもないと思う。しかし、僕は「コブラ」という名作漫画を好きだし(そこには野沢那智さんやら大野雄二先生のアニメの功績も大きいのですが…)、やはり僕の生涯においても大きな作品だったように思う。

「快男児コブラ」を産み出した天才の逝去を祈る…。

さて、漫画というものが当たり前のような市民権を持ち、更には漫画こそが日本が世界に誇る文化！というように価値をつけられている現在においては、「コブラ」なんて作品はとっくに古典でになるのだろう。今、新刊で出される漫画と比べると特に新しいものでもないのだろうし、むしろ古臭いものになるのだと思う。

そんな作品を愛する僕にしてみても、氏の新作に期待をしていた訳でもないので、本当の意味で氏の逝去を惜しむ訳でもない。それでも寺沢武一先生はやはり偉人なのだと思うので、ウイスキーで献杯する夜。