巨大生物の映画

昨夜は娘と一緒に映画を見に行った。2週間前に公開されて、娘とは「テストが終わったら見に行こう」と楽しみにしていた「巨大鮫が主演を務める作品」だ。

僕は生活全般においての価値基準として「それに金を払うだけの楽しさがあるのか?」ということを重んじている。

解り易いものでは、「外食においては、味と空間と値段の3点バランス」「服飾については機能性とそれを着用した自分が胸を張れるかということ、そして値段の3点バランス」等だ。

値段が張る食事であっても、それ相応の美味しさや楽しさがあるならば何も惜しまない。ならばウチで食べた方が何倍も楽しい…というようなことが多い。

服飾については「胸を張れる服」を選ぶと以外に高いものになる。つくりがしっかりしたことも重視するのでファストファッションブランドはそんなに利用しない。完全に消耗品だと思っているパンツや靴下はユニクロで買うが、ユニクロのシャツは安物買いの銭失いだと思えてならない。

しかし映画を見るうえでは僕は特に深く考えずに気分で見てみたいものを見に行く。そんなに機会は多くないが…。

この作品はきっと酷評されることも多いのだろう。話の組み立てが緻密ではないし、何でもかんでもブチ込んでおけば楽しいでしょ?みたいな乱雑な映画だ。「チキンハンバーグピラフカレー©カミナリ」みたいな「バカが食べるやつ!」の映画版だと思えばいい感じ…。

しかし、僕はこうした映画が好きだ。巨大生物の登場する映画の多くが「そうした馬鹿さ加減」を持ち合わせていることが多いが、同時に映画館の大きなスクリーンと音響だからこそ!という迫力演出も備えている。

話の筋のチグハグさとかアクション描写の粗さを見に来たのではない。そんなものには目を瞑ろう。デカイ生物の迫力に触れて、ドキドキする時間を過ごせるならば充分なのだ。

「考えるな、感じろ」。巨大生物の映画はまさにこの言葉とともに楽しむべきだ…と感じた。