外食のスパゲッティ

数日前、久しぶりに外の店でスパゲッティを食べた。

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全国にあるスパゲッティのチェーン店で、箸で食べることを推奨してくるおかしな店だが、とっても美味しいのだろう。いろいろなところでこのお店のチェーンを見かける人気店だ。

しかし、僕はこのチェーンには何年も来たことがなかったし、外でスパゲッティを食べることも、特殊な例外を除いてほとんどなかったと思う。


さて、数年ぶりにスパゲッティを食べての感想だけど、この程度のスパゲッティに1,400円を払うのは勿体なさ過ぎる。1,400円分の材料を買って自分でスパゲッティを作れば、何倍も美味しいものが何人前も賄えるのだ。

これは僕が料理することが苦にならないから成り立つ話なので、世間すべてに対して「洋麺屋五右衛門はぼったくりだから行かない方がいいですよ」なんてことを言っているわけではない。


久しぶりに来た洋麺屋五右衛門では、やはり箸でスパゲッティを食べるシステムになっているようだ。箸で麺を啜りながら食べては、ただでさえ大した味のしないスパゲッティが一層不味くなるだろう…ということでフォークを借りて食べた。

これはずっと昔からそうするようにしていることだ。スパゲッティはフォークで食べる方がずっと美味しい。フォークで食べたからと言って、大した味のしない洋麺屋五右衛門のスパゲッティが美味しくなるわけでないが、不味くなるのを一定量妨げることができる。

これも僕が和洋折衷の日本文化に育ったから思うだけのことなので、世間すべてに対して「洋麺屋五右衛門は箸でスパゲッティを薦める馬鹿ですが、フォークを借りて食べた方がいいですよ」なんてことを言っているわけではない。

日本文化の真髄のひとつである「箸」と向き合いたい方は店の流儀に従えば一層幸せだろうし、インドから来日したばかりの人は手で食べればいいだろう。人にはそれぞれの食べ方があるものだ。


食べながら隣席を見ると、若い女性客もフォークを借りて食べていた。箸で食べるとスパゲッティの味が劣化することが世間一般に広まって来たのだろうか?

昔はこの店では誰も彼も箸で使って、ラーメンでも啜るかのようにスパゲッティをズビズビ食べていたものだ。なんだか嬉しい気がした。