ここ数日、僕のブログにおいては夏らしいことについての記述が多い。そりゃそうだ…と思う。「だってとっくに夏なんだから…」としか返答出来ない。
昨日のことだが、土日という休日を僕はそれなりに有意義に過ごした。
………と、ここまでを僕は今週頭の月曜日に書いていたが、面倒になっても続きを書かずに保存していた。
もう一週間前のことになるが久しぶりに花火を見たことを記しておく。
ウチから歩くと10分くらい離れたところに寺がある。田舎町の寺なので京都の観光地化された寺院のように大きくはないが、児童公園も併設されていて僕の住む町では人々の憩いの場の一つとして有名なのではなかろうか。公園を利用する親子連れは多いが、寺自体は何処が本体なのかも分からず、特別な情緒を漂わす佇まいでもないので名刹と呼ばれるものとは程遠いのだが、その寺が夏になると花火を打ち上げる。
コロナ流行の間は花火の打ち上げを休んでいたようで、去年から再開されたものだけど、僕はこれまでなにかで目にしたことはあったけど、特に意識してその花火を見た記憶はない。
随分と昔、会社の屋上で酒を飲みながら花火を見よう…という福利厚生的なイベントがあったのだけど、数年前に横暴な社長が「会社が支度したんだから社員は出席しろ」なんてことを言い出したので、多くの社員の気持ちは離れてしまった。
仕事が忙しい人間もいる。帰宅して家族と過ごしい人間もいる。外の飲み屋で楽しくやりたい人間もいる。中には会社のタダ酒を飲みたい人間もい。
たかだか、スーパーの大して美味くもないオードブルとか乾き物を並べて缶ビール出しただけ、肝心の花火は近所の寺が上げたものという他人の褌で相撲をとるばかりで、本質的に大きな魅力もないイベントなのだが、やはり各々が自分の意志で予定を調整で寄り合うから仲間意識も高まって面白いイベントだったのだと思う。
そんなくだらん思い出もあったせいか、この花火に興味もなかったのだけど、この日一緒に勉強する予定だった末娘が花火を見に行きたいものだが勉強は延期となった。末娘は僕と行くのではない。学校の友達と行くのだ。
そんな訳で日曜日は夕方早目に熱い風呂に浸かり、リフレッシュしたうえで19時頃から胡瓜の辛子漬けや奴を肴に酒を飲み始めた。テレビでは鉄腕ダッシュをやっていたが、19時半になると外からドーン、ドーンという音が聞こえてきた。
しばらくはそのまま酒を飲んでいたのだが、花火の音が凄く大きく聴こえるので気になって、風呂上がりではあったが花火を見に外に出ることにした。
田舎町の小さな寺の花火大会なので規模は小さい。打ち上げ職人も最小限の人数でやっているのだろう。一発が上がってからは次が上がるまでに2〜3分の感覚があるのだ。この日、途中で一度だけ複数の花火が連続で夜空を染めることがあったが、基本的にはドーン!と一発だけ、それもそんなに綺羅びやかではないやつが上がる。というのか3分に一回くらい、それだけの間隔を開けるものだから1時間に渡って悠長な花火大会は続けられた。
非常にダルくてトロいイベントだったが、昭和以前の田舎の花火大会が形を変えずに残っているようにも感じた。花火だって一発打ち上げるのに大きな金がかかる。ソレをロハで見ているくせに文句を言ってはいけない。自分の住む町で少しでも皆を喜ばせようとしての花火が打ち上がるだけで風情があるではないか!
そんなことを考えながら、僕はショボい花火に背を向けて15分くらいで帰宅して、冷たいウイスキーを楽しんだのだった。