ゴーストバスターズ

この映画が封切りされたのは僕が小学年生くらいのことだったのではないかと思う。

少年時代の「僕と映画の関係」で言うと、映画についての情報は入ってくるけど実際に映画を見ることのなかった数年…の間にヒットした映画の一つである。


小さな頃は、僕の親も子供サービスをしっかりとしてくれていたように思う。映画に関して言うと「東映アニメ祭り」とか「のび太の恐竜」とか、マンガ映画の数々を映画館で見せてもらっていた。

撲が小学生になって、それなりに自分の世界で楽しく遊ぶようになってからはめっきりと映画館に連れて行ってもらうことなどなくなった。

しかし、世の中の流行りとか話題になっている映画の情報は日々流れているテレビが余すところなく少年時代の僕に伝えてくれていたようだ。

その他、僕が小学校に通う通学路にもベニヤに打ち付けたような「新たな封切り映画の宣伝看板」も設置されていた。

そんなプロモーションの数々に僕はキッチリとハマり、そうして知った映画を見たいから映画館に連れて行って欲しい!と親に訴えるようになった。

しかし、当時のプロモーションが浅かった点を挙げるのならば「小学生の気持ちは掴んだけれど、肝心の金を出す親をその気にさせられなかった」というところだろう。

ゴーストバスターズをはじめ、E・T、グーニーズ、インディー・ジョーンズ、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ロッキー……多くの映画に対しての「観たい欲と連れて行ってもらえない不満」。そんなことを30数年経った今でもすぐに思い出せるくらいに僕は映画から遠ざかった少年時代を送っていた。



「映画についての思い出」を続けよう。
そんな環境で映画館で映画を観ることなど殆どなかった僕の楽しみは「テレビでやる映画」だった。

日テレの水曜ロードショー(後に金曜ロードショー)、フジテレビのゴールデン洋画劇場、テレ朝の日曜洋画劇場…、古い映画から比較的新しい映画までテレビで放送される「やはり古くなった映画」を当時はよく放送していた。

封切りからはきっと一年くらい経ってからのことだったのだろうけど、僕はそいつをよろこんで観ていた。

僕のうちは親に「映画館で映画を観ること」の理解がなかったから、実際に映画を観ることも滅多になかったけど、経済的な理由で子供に映画を観せられなかった親御さんも多かったことだろう。そんな皆の映画欲を満たしてくれたのが「テレビでやる映画放送」だったはずだと思う。

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さて、今夜はとても久しぶりにテレビで「ゴーストバスターズ」を観た。「見た」というのが正しいのかもしれない。

前述の理由で封切りから一年くらいあとに僕はテレビ映画でこの作品を見た。小学生の時のことだ。当時の記憶では「派手な宣伝だったけど、映画自体は大して面白くもない映画だなあ…」だった。

30数年ぶりに見たゴーストバスターズは、僕の記憶に間違ったところもなく「あんまり面白くもない」映画だった。