僕の住む地域は2週間近く前に梅雨が明けた。
しかし、そこからの2週間は雨が降る日も多く、その合間に陽が照る日もあり、植物にとっては絶好の天候が続いているように思われる。
植物にとっての御飯とでも言う「水と陽射し」がかわりばんこにやってくるのだから、乾燥地を好む植物でもない限り、食べ放題飲み放題、そして眠り放題……みたいな環境なのでないかと想像している。
さて、しばらく前に元気に育っていることを確認して嬉しい気持ちになっていた「野良紫蘇」であるが、この植物天国のような気候のもと、その周辺の雑草も物凄い勢いで伸びていた。
ビルとマンションの隙間の砂利が敷かれた場所に育つ野良紫蘇なので、雑草が伸びてくると地主さんとか管理会社が雑草駆除に取り掛かることは明白だった。
なんだか一年前にも同じようなことを考えていたような気がしたのでこのブログを見返してみたら、本当にちょうど一年前の僕は「近くの工事現場に芽を出した野良紫蘇を守るため」に草刈り作業をしていたことが分かった。
一年経っても僕は進歩のない代わり映えしない日常を送っているのだけど、ここは敢えて「毎年、ブレない生活を送っているのだ」と思うようにしておく。
「外部による除草作業」についてだが、そんなことが行われると、ニョキニョキと伸びた雑草だけではなく野良紫蘇も駆除されるはずだ。
野良紫蘇たちの健やかな成長を望んでいるのは、僕とその周辺の人間しかいない。そもそも、そこに生えている植物が紫蘇であることすら、世の中の人間は気が付かないだろう。認知されるには野良紫蘇たちもまだ小さすぎるのだ。
そんな懸念から、僕は数日前の朝、出勤途中に大きな雑草を引き抜いておいた。
朝から地域の清掃活動に従事した僕は一応安心しつつも、この先、野良紫蘇たちが無事に育っていくのか一抹の不安を抱いていた。
この先、紫蘇が育っていくとそれはそれでやはり目立つだろうから駆除されるのでないか?とか雑草駆除をしてみたものの、充分な時間があった訳でもないので、大きな雑草しか引き抜いていない。除草剤でも撒かれなければいいが…なんていう不安である。
そんな心配が現実のものになるには、多くの時間はかからなかった。
写真は昨日、土曜日の夕方のものだ。
僕が雑草駆除を行ったのは木曜日のことだけど、その翌日の金曜日にはプロの手による「ちゃんといた雑草駆除」が施行されたようだ。
砂利の敷かれた隙間スペースには緑のものは既に存在しない。僕が種を蒔いた野良紫蘇たちはひとたまりもなく駆除されていた。
まあ、こんなものなのだ。
田舎町とは言え、ある程度管理の行き届いた土地ばかりの町では野良紫蘇ものんびりと芽を伸ばすことは出来ないのだ。
まあ、仕方ない。
また種を蒔いたらいいのだ…。