ブラックジャック展の感想②

展覧会を出たらすぐにお土産売場があった。これは素晴らしい原稿を見た余韻をブチ壊すものだった。ゲスな守銭奴に会ったようで残念に感じた。

 

旅行に行ったら何か買って帰らないといけない…そんな売手の洗脳作戦には嫌悪を感じる。

その場に行かないと接することのできないものというものもある。山間部に住む人が海辺の町に旅行に行く。そんな時に地元では手に入らない海産加工品を買って帰る、あるいは田舎町から都会に出掛けて田舎にはないハイカラな菓子を買って帰る……こうした行為には大いに賛同する。

旅に出掛けた「その場所ならではのもの」を持ち帰り、旅の思い出を反芻することに繋がるし、そもそも普段手に入れにくいものを入手するという買物の喜びもある。

しかし、全く好きになれないのが、本当にどうでもいい一般流通品をその場所でのお土産として売っているやつだ。「◯◯に行ってきました」などのプリントの入ったマズいクッキーなど。

これは「旅に出たら…というような風情や趣のある行為ではないな、『旅行』に行ったらお土産を買うのが普通」という売手によるプロパガンダによるクソのような商品だし、本当にどこでも買えるものと変わらないので近所のスーパーで安価にもっと良質な類似商品を買ったほうがよい。

出掛ければ何かお金を使わなれば損したような気分…というと言い過ぎなのかも知れないが、アホのような浪費を促して、自分の懐に人の金を引き込もうとするセコい売手は沢山いるので、そんな奴らに引っ掛かってはイカん。

ブラックジャック展覧会では名シーンのマグネットプレートが900円くらいで売られていた。ファンの心をつかむシーンを売りつけることで900円もの金を毟り取るのだ。こんな工業製品などダイソーで100円で売られている。原価など30円もかかっていないんじゃないかな。

ちなみにこちらは我が家の冷蔵庫に貼られたもの。販促用にばら撒かれるゴム磁石の宣伝カード(水のトラブルはこちらへ…的なやつ)に好きなシーンを印刷したものを貼り付けた自作マグネットだ。これは原画、20円くらいだろうか。

いや、原価の問題だけではない。手塚プロダクションを儲けされることも大切かも知れないけど、僕は作品のファンなのだ。その作品を巧妙に利用して「ボる」行為には加担しない。ファンだからこそ、自分でこうしたものを作るのだ。