魚影

昨日のことだ。節分の日は朝からいい天気だった。数日前に春真っ盛りのような暖かな日があり、それから一気に冬に戻る…ということをニュースなどで言っていたので結構寒いものかと思っていたが、昨日は陽射しも暖かな日だった。

朝から散歩に出掛けて、6キロくらい歩いて色々なものを見て帰ってきた。

僕のウチから割と近くに川が流れているのだが、陽の光を浴びながら橋の上から水面を眺めていると沢山の魚がいるのが見えた。

離れたところから見ているので、なんの魚かは分からないが多分、鯉なのではないかと思う。水中で魚が体を反らすと鱗にあたった光がキラリと反射する。そのタイミングはごくたまに…というものだったが、魚の鱗の反射を見るのは本当に久しぶりのことのように思った。これの前にそれを見たのはいつだったのかも分からない。

僕が育ったウチは家を一軒挟んでその向こうは河川敷だった。河幅は30メートルくらいはあっただろうか。小川というほど小さな川でもないし、清流というほど清らかなものでもなかったが、それなりにきれいな川で魚も色々な種類のものが沢山いた。そして初夏には沢山の蛍が飛んでいた。

小学生の時の僕はしょっちゅうこの川に遊びに来てきて、ハヤ、ムギツク、スナフキ、メラン、フナなどの魚を捕獲しては自宅の水槽で飼育していた。そして魚だけでなく、亀や蟹も捕まえることもあった。

この川のそばの道を通る時、それは春が〜夏のことだったように思うのだけど、水の中の魚の鱗に陽の光が反射してキラキラしていた光景を度々見ていた。コイのように大きな魚ではない。せいぜい10センチ程度の小魚だ。そんな魚のキラキラを見ながら「本当にこの川には沢山のいろいろなものがいるなあ」と嬉しく感じていたことも覚えている。

魚のキラキラを見るのは本当に久しぶり。子供の頃のことを懐かしく思い出した。