美味しいと思うメシの在り方

一昨日、昨夜と2日連続での御馳走外食食を堪能した。

一昨日の夜は接待で河豚料理。昭和の佇まいの「田舎の親戚のうち」に来たような座敷で河豚のコースでお客を饗した。

先付から皮の湯引き、てっさに唐揚にてっちりから雑炊まで…。思いっきり食べて飲んで一人1万円はかからないくらい。接待先にこの店を選定した僕の上役は、客前で「ここが最高ですから!」とはしゃいでいたが、価格は最高にリーズナブルだがやはりそれには理由があって刺身は水っぽいし、鍋も分厚い身を骨ごとしゃぶって食べるような旨味のあるものではなかった。決して虎河豚ではない味……きっとそれは鯖河豚かくさ河豚なのだろう。

官費で飲み食いしているし、それは僕の味覚を満たすためのもではある訳もなく「お客様を饗すための接待費用」なのだから、先方に喜んでいただけたのならば、それは僕が批評することでもないのだけど…。

そして昨夜は焼肉。これはお客様が焼肉店を新装リニューアルしたとのことで、その「レセプションパーティ」として焼肉を御馳走になったものだ。

それまでの店舗から価格帯を引き下げて、より多くの客を呼び込もう…という意図によるリニューアルである。

…とは言え、テキトーに酒も飲んで肉を食べて、大人一人が焼肉という食事を堪能するならば一人あたり一万円には届かないけど、7〜8,000円はかかるだろうから、僕が一人で自発的に行くような店ではない。

そんな、御馳走に続きの夜だったが、やはり仕事で食べるメシはどう捉えても味気がない。そんな外食を続けた後の今日は東京出張だった。

客先を回る間に部下とともに訪れた昼飯は「僕の好きなカレー屋」だった。

酒を飲むのと昼飯を食べるのとでは、その価格を比較出来ないものであるのは充分に分かっているのだけど、自由な選択肢の中で自発的に食べるメシは格別だった。

つくづく「僕は接待を好きではないのだな…」と感じながら、カレーライスの美味さに舌鼓を打つ昼食だった。