datetaira’s blog

日々の生活で思うこと

雅やかではない夕食

「夏の盛り」がやって来た。

あと一月もすると立秋を迎えるが、暑苦しい日はその後も二月は続く。梅雨が明けてこそ夏が来る…というふうに捉える人も多くいるが、僕は極力、暦による季節を重んじたい。

…って言いながら「8月31日までは夏休み」という子供の頃の学校教育がどっぷりと身に沁みているので、まだまだ夏が続くような気がしてしまうのだけど…。

さて、昨日も昨日もとても暑い日だった。日が落ちても暑い今夜は冷奴を食べた。

よく冷やした豆腐、そして夏野菜を焼いて食べる。

これに続くのは鶏なのだ。焼鳥なのだが、串に打つのが面倒なのでフライパンで乾煎りのようにして食べる。葱と獅子唐とオクラ、露地物のこうした野菜が出回ると本当に夏が盛りを迎えたことを実感する。

夏野菜の代表格としてトマトと茄子、そして胡瓜が挙げられるが、トマトは春の中盤から初夏にかけて美味しい野菜だ。畑があって栽培していれば、これからお盆にかけてくらいの時期にも美味しいものが採れるのだろうが身近なスーパーのトマトも青森産とか北の産地のものが増えた。近くの露地物のトマトは殆ど見かけなくなった。

それと入れ替わるように茄子が安価に出回るようになってきた。そしてそこから少し遅れてオクラと獅子唐が並んでいるのを見つけた。これは九州や高知などの大量生産地のものではなく静岡の露地物のこと。

夏の暑さをそのままパワーとして取り入れたような野菜を食べ、鶏を皿に移すと「炭酸水」では物足りなくなった。

そう、今夜は酒を飲まずに炭酸水で酒を飲んだような気分でイケるか?と思い、酒を飲まずにいたのだが、焼鳥を前にしてはやはり酒を飲まねばその美味しさに申し訳ないような気持ちになった。

酒のつもりで炭酸水を飲んでいた大振りのグラスに焼酎を加え、そこに梅酢を加える。ここでの梅酢はウメズとは読まずバイスと読む。御徒町とか足立区方面の安居酒屋でよく見る「バイスサワー」だ。

去年の梅干し作りの副産物の梅酢を使ったが、クエン酸と塩分をしっかりだ含んだバイスサワーは暑い夏には申し分ない飲み物なのだろう。

鶏を食べながらバイスサワーを煽っていると、つくづく僕は土方メシが好きなのだと思った。鱧の落としをつつきながら冷酒をチビリチビリとやる…そんな雅やかな食卓とは縁遠いようだ。