旧友と会う

昨日のこと。端午の節句、僕は柏餅を食べたり背の丈を測ったりすることもなく、過ごしていた。

季節感というものは季節行事で感じ取ることも出来るが、僕は朝から農協に出掛けて野菜を買い、食卓で季節を感じ取ることにした。これは全くいつもの生活なので季節行事みたいなものではないのだが。

 

コロナが流行る頃、僕は都心から今住む田舎町に引越した。僕が東京を離れる3〜4月なんてコロナ禍という言葉もまだなかった頃で、会食や外出の自粛が始まったばかりだった。

本当に仲の良い友達とであれば、そんな自粛要請など無視して一緒に酒でもなんでも飲めばいいし、むしろつまらん奴と義理のようなもので飲んだりしなくても良くなったので、本当にコロナの流行による生活スタイルの変化は良いことだった。世の中の美味しくもない飲食店が淘汰されたのも一つの掃除になったように思う。

さて、僕が都心を離れて3年少しになるが、昨日は3年半ぶりくらいに旧友と会った。高校のひとつ上の先輩で僕がジャズを始めるにあたりとても大きな影響を与えてくれた人物だ。

農協に出掛けて今買える中で一番美味そうな野菜を揃え、魚屋では最高と思われる南鮪を買った。

トマト、ソラマメ。爽やかな5月の風が吹き抜ける自室に先輩を招いて昼から酒を飲む。心地の良い季節になった。

 

兜や武者人形も飾りはしないが、今年も鯉幟(の手拭い)は飾った。食卓以外の場所で感じる我が家の季節行事のひとつだ。