体をほぐす

昨日、マッサージに行った。

町の安価なチェーン店なのだが、僕の住む町には「本店」と「総本店」があり、僕のウチからは本店の方が近い。だが、過去に何度か2つの店を混同して予約してしまい、わざわざ離れた総本店の方に行かねばならなくなったこともあり、僕はこのチェーン店のスタンプカードを本店分と総本店分の2枚持っている。

スタンプカードにはハンコが押され来店日が書き込んであり、それによると僕はこの3年で4回のマッサージを受けていた。昨日が5回目である。一般の人の「マッサージ頻度」を知らないが、全く行かないという人も多いだろうから、それなりの頻度なのだろうと僕は思う。

「マッサージを受けたい欲」というのは突然に湧いてくるもので、ある日いきなりどこかが凝っているな、とかこのあたりをほぐさなくちゃな…なんて思い始めると、そのあたりの「凝り」がすごい速さで増幅されるような気がする。

「そう思い始める」までは全く意識しないのに、意識始めた途端に膨れ上がるのは大きく「恋」なんかと同じようだから、人の本能というものはそんなものなのかも知れない。

 

さて、昨日は「90分の全身ほぐしコース」なるものを受けてきた。僕はマッサージに詳しく無いのだが、施術中に気持ちよくて眠ってしまうこともあるし、常にどこの筋肉とか筋が刺激されていて、どのへんの疲れが取れていくはずだ…みたいなことを考えながらグリグリとされていることもある。

この2つの違いについて、気持ち良さで眠るのはその間、ものを考えられないくらいにリラックス状態になっていると思うと素晴らしい。マッサージにおける費用対効果の極みにあるのではないだろうか?

しかし、身体への効き目のメカニズム考察を行いながらのグリグリというのは、実際には体は何もリラックスしていないのではないかと思う。でも、考えていることの中には「日々の生活にこういうストレッチを取り入れたらマッサージに来なくても良くなるんじゃないか?」とか「この部位は滅多に動かさないもんな。ここも意識しないとな…」なんてふうに我が身のことを真剣に考えている自分がいる。そんなことなど、この機会の他にはめったにないのだから、コレはこれでイイことなのではないか?とも思う。

昨日は「完全なる後者」で一睡することもなく、自分の身体をほぐすことについては熟考する有意義な時間を送ったが、疲れは充分には取れていないように思う。