冬に向けての準備

今年というのか、今、白菜が豊作だということをテレビでやっていた。そこと直接的な関係がどこまであるのか分からないが、先日、スーパーで白菜が随分と安くなっているのを見つけて、早速漬物にした。

「漬物にした」などと書いたが、塩に漬けただけてまだ白菜は漬物になっていない。世の中には「調味液で味付けした野菜の切れ端」を漬物として売っていることが多い。アミノ酸調味液で味付けしたものを食べて「漬物が好き」という人も多く見てきたし、そうした手法で作られてものでも京都で買ってきたり成城石井で買ってきたりして「漬物は選んでます」みたいやタワケたことを言う人も見たことがある。

世の中の多数派のいうところの漬物は僕にとっては漬物でない。「味付け野菜」と呼ぶ。何なら「調味液漬け野菜でもいいかも知れない。

まあ、食べるものなんて人の好みそれぞれだし、「味付け野菜」を好きでも嫌いでも、それは人それの嗜好問題だ。なので、僕はあくまで「趣味として乳酸発酵による味の変化」を愉しむ行為としての漬物のことを書く。

白菜の漬物は冬の漬物の中でも一番の楽しみである。今年もこの季節がやってきた。去年の漬物からもう1年が経つのだし、僕が白菜を漬けるのもあと何回なのだろう?

白菜を漬けると途端に冬が近付いてきたようだ。