2023年の冬支度

僕が住み始めた沼津という町は風が強い。これにより体感温度は下がるのだろうが、全国平均で見ると暖かな町である。

…と言ってみたところで冬の寒さに凍える必要はないし、変な我慢などして風邪をひくほど馬鹿なこともないと思っているので、やはり冬支度はこなしていく。

沼津に越してきて間もないうちに、新しいストーブを買った。部屋にはエアコンもあるので「本当にどうすることも出来なく冬の寒さに凍える…」なんてことはないのだが、僕は石油ストーブによる暖かさが好きなのだ。

この10年あまり、「アラジンの昭和スタイルの石油ストーブ」で暖を取っていたのけど、沼津での新居は居間が広いので高出力の大きなものを購入した次第…。古いものは東京の子供たちの下宿に運んだ。この冬は沼津よりもずっと寒い東京の地で僕の古いストーブはフル稼働することだろうと思う。

 

石油ストーブの利点はとにかくコストパフォーマンスに優れているところ…というのが世の中の通説であろう。この魅力は勿論のこと、僕はそのデメリットであろう「室内の空気が汚れ、燃焼する時の匂いが出る」という点もそれなりに好きだ。

「灯油を買ってきてポンプで充填する作業」とか「しっかり消さないと火事が怖い」とか、石油ストーブについてのネガティブ要素は簡単に出てくる。道具としては現代の便利器具が揃った中では「やはり前時代的なものであり、大して便利でもない」のかも知れない。いや、大して道具ではないのだろう。

しかし、そんな利便性を無視するくらいに僕は石油ストーブの熱で冬の寒さを凌ぐという行為が好きだ。おっさんが一人で住むには過分に広い僕の部屋でしっかりと冬の寒さから僕を守ってくれる石油ストーブ。品は変われど、この道具を出すと冬という季節も数倍楽しくなるような気がする。