ラーメンについて

昨夜、僕はラーメンを作って食べた。

袋に入った油揚乾麺のインスタントラーメンとかは割とよく作る。体に良くないことも分かっているのだが、好きなのだ。

しかし、昨夜自宅で調理したものは縮れた油揚麺ではなく粉の付いた生麺を茹でるものだった。

沼津に来てから、ラーメンというとオーソドックスな醤油味のものを食べたくなるようになり、平均するなら2週間に一度くらい外でラーメンを食べるようにもなった。

それまでの僕にとっては、ラーメンを食べに出かけることは「完全にレジャー外食」であり、外の店でラーメンを食べるのも年に2回くらいだったのではないかと思う。それと比べると飛躍的なラーメン接触頻度である。

先週も職場近くの中華食堂でラーメンを食べた。この時はメニューを見ていてどうしても食べたくなった「チャーシューワンタンメン」を頼んだので安くない昼食となった。1,100円のチャーシューワンタンメンは世の中一般でいうと安い部類なのかも知れないが、その満足度と照らし合わせてみると高い昼食だった。

そんな出来事の後、昨夜帰宅中にスーパーに寄ったら、前述のラーメンが100円で売られているのを見つけた。こうした生タイプのインスタントラーメンを作ることはほとんどないし、食べることも滅多にないことだった。

そいつを見つけた僕は「中華食堂と自炊インスタントラーメンのコスパ比較」をやってみたくなり、自宅でのラーメン作りと相成ったのである。

ラーメン作り…なんて言っても、麺を茹でてスープをお湯に溶かすだけだから、料理でもなんでもない。料理の範疇に入らない工夫としては、液体スープを溶かすお湯におろし生姜をしっかりと入れてラードを溶かしたくらいだ。あとはチャーシュー代わりにしゃぶしゃぶ用の豚の薄切りとワンタンの皮を加えて葱を小口切りにしたくらい。

この程度は手を入れないと、先日のチャーシューワンタンメンとのちゃんとした比較はできなくなる。こうした追加食材を高く見積もって試算しても、一人前250円以下で材料は揃うことになる。厳密に言うと210円くらいではなかろうか。

 

これを啜り込んだのだけど、僕にとっては自作ラーメンの圧勝だった。これには「僕が料理を苦にしない(今回のは料理というレベルのものではないが…)」ということと、「外で食べる利便性を重んじない」という条件がつく。

自宅で4分の1以下の値段でだいたい同じような美味しさのものが食べられるのに、その店でわざわざチャーシューワンタンメンを食べることはない。あの店でチャーシューとを食べることはもうないだろう…そんなふうに思ったので、自作ラーメンに軍配を上げたのである。

まあ、こういう結果を招くことはだいたい僕にも分かっていての「出来レース」だったのだけど、一番驚いたのは中華食堂のラーメンスープと化学調味料で作られたインスタントラーメンのスープの美味しさがほとんど変わらなかったことだ。

これは化学調味料がすごい!というよりも、やはり安価な中華食堂の美味さも化学調味料に支えられたものなのだ…という事実に「うっすら分かっていていたのだけど驚いた」のである。